『ジョージア・オン・マイ・マインド』
彼女はカウンターに座ってブランデーを注文し、ビリー・ホリデーのレコードをかけてくれと言った。『できるだけ昔のものの方がいいかもしれない』。木野は『ジョージア・オン・マイ・マインド』の入った古いコロンビアのLPをターンテーブルに載せた。そして二人で黙ってそのレコードを聴いた。その裏面もかけてもらっていいかしらと彼女は言って、彼は言われたとおりにした。
―村上春樹-木野-P232
ビリー・ホリデー/ジョージア・オン・マイ・マインド
ビリー・ホリデー(Billie Holiday)、
1915年4月7日 – 1959年7月17日。
本名はエレオノーラ・フェイガン (Eleanora Fagan)、
壮絶な人生を送ったと一言では済ませられない彼女の人生をここで語るつもりはない。
ジョージア・オン・マイ・マインド(Georgia on My Mind)、
ホーギー・カーマイケル作曲/ステュアート・ゴレル作詞。
レイ。チャールズのカバーで知られる曲で、
ジョージア州の州歌でもある。
それで『ジョージア・オン・マイ・マインド』の入った、
ビリー・ホリデーの古いコロンビアのLP。
彼女がこの曲を吹きこんだのは1941年のはずだけど、
コロンビア・レコードのLPっていうのはわからない。
1941年にリリースされたのは78回転のSPレコードで、
LPではないしOkehレコードだしな。
A面が『Georgia on My Mind』で、
B面が『Let’s Do It (Let’s Fall In Love)』。
でもOkehレコードは、
コロンビアが親会社だっけかな?
いすれにしても『Lady Day: Complete on Columbia 1933-1944』で、
この音源を聴くことはできる。
10枚組のCDボックス・セットの6枚目でTake1、
10枚目にTake2/3が入っている。
それにしても、
ビリー・ホリデーが唄うこの曲はレイ・チャールズのものとは当たり前だけど全然違う。
どちらが好きか?といえば、
それはもうビリー・ホリデーだが好みはいろいろだろう。
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