村上春樹:古くて素敵なクラシック・レコードたち 8曲目
村上春樹『古くて素敵なクラシック・レコードたち』で流れる音たち、
8曲目はモーツァルト:交響曲第41番 「ジュピター」 ハ長調 k.551。
モーツァルト、
最後の交響曲だね。
ここでは、
4枚のレコードが紹介されている。
この『ジュピター』という呼び名は、
ローマ神話の最高神ユーピテルのこと。
最高位の女神、
ユーノーの夫でもある。
この曲にジュピターと名付けたのは、
ヨハン・ペーター・ザーロモンだと言われている。
ハイドンをロンドンに招いて、
演奏会を開いた人だね。
ハイドンは、
2度ロンドンを訪れてこの演奏会の為に交響曲第93番から104番までを作曲している。
なのでこの12曲の交響曲を、
『ザロモン・セット』なんて呼んだりもする。
さて、
ジュピターが完成したのはモーツァルト32歳の1788年のこと。
この1788年に作曲された交響曲は、
このジュピターだけではない。
その前の39番・40番、
いわゆる『3大交響曲』を作曲した年だ。
39番は6月26日に、
第40番は7月25日に完成している。
そして、
この41番は8月10日の完成。
同時進行して作曲していたのか、
順番に作曲していったのかは知らない。
でもこの短期間に、
3つの偉大な交響曲がつくられたというのはやはりスゴイ。
構成
第1楽章
アレグロ・ヴィヴァーチェ
ハ長調
4/4拍子
ソナタ形式
第2楽章
アンダンテ・カンタービレ
ヘ長調
3/4拍子
ソナタ形式
第3楽章
メヌエット:アレグレット
ハ長調
3/4拍子
第4楽章
モルト・アレグロ
ハ長調
2/2拍子
ソナタ形式
ブルーノ・ワルター
Bruno Walter-
Mozart:
Symphonie No.41 in C Major, K.551 “Jupiter”
1938年
指揮:ブルーノ・ワルター
演奏:ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
トマス・ビーチャム
Sir Thomas Beecham-
Mozart:
Symphony No.41 in C Major, K.551 “Jupiter”
1957年
指揮:トーマス・ビーチャム
演奏:ロイヤル・フィルハーモニー管弦楽団
ペーター・マーク
Peter Maag-
Mozart:
Symphony No. 41 “Jupiter”
1963年
指揮:ペーター・マーク
演奏:日本フィルハーモニー交響楽団
日本フィルとの音源が見つからなかったので、
ハンガリー・フィルハーモニー管弦楽団を指揮したもを。
カール・ベーム
Karl Böhm-
Mozart:
Symphony No.41 “Jupiter”
1975年
指揮:カール・ベーム
演奏:ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
というわけで…
今回の村上春樹、
『古くて素敵なクラシック・レコードたち』で流れる音楽。
8曲目は、
モーツァルト:交響曲第41番 「ジュピター」ハ長調 k.551をお届けしました。
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