モーツァルト – 小さなジグ ト長調 K.574

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【ノルウェイの森】の中のモーツァルト

誰のためでもなく、
自分のためにピアノを弾くようになったの。
バッハとかモーツァルトとかスカルラッティーとか、
そういう人たちの小さな曲から始めたのよ。

ノルウェイの森

子供が幼稚園に入って、
私はまた少しずつピアノを弾くようになったとレイコさんが話す。

四つのときからピアノを弾いてきて、
考えてみたら自分自身のためにピアノを弾いたことなんてただの一度もなかったと。

でもある年齢をすぎたら人は自分のために音楽を演奏しなくてはならない、
音楽というのはそういうものと続ける。

音楽を生業としていなければ、
もちろんその通りなんだろうけど。

もしもプロだったら、
聴衆は離れていくかもしれない。

もしかすると、
より皆の心を動かすものになるのかもしれない。

モーツァルトの小さな曲

ここに出てくる、
バッハとかモーツァルトとかスカルラッティーとかの小さな曲って例えばどんな曲だろう?

モーツァルトのピアノで奏でる小さな曲、
何だろう?

ピアノ・ソナタだと、
ちょっと違う気がするけど。

小さなジグ ト長調 K.574

例えば、
小さなジグ ト長調 K.574とかね。

この曲はモーツァルトが亡くなる2年前、
1789年33歳の時の作品。

ジグは、
バロック時代最終楽章などに使われた軽快な3拍子の舞曲形式のこと。

ヴァルター・ギーゼキング

ドイツのピアニストで作曲家、
アマチュア蝶類研究者でもあったヴァルター・ギーゼキングのピアノで。

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