Darlene Love – Christmas (Baby Please Come Home)
さて今回のクリスマス・ソングは、
ダーレン・ラヴがオリジナルの『Christmas (Baby Please Come Home)』。
The snow’s coming down
Darlene Love – Christmas (Baby Please Come Home)
I’m watching it fall
Lots of people around
Baby please come home
雪が降ってきたのを
わたしはただ見ている
沢山の人が周りにいるわ
でもわたしはあなたに帰ってきてほしいの
愛しい人よお願いだから帰って来てという、
まあよくあるスタイルの歌詞の内容だね。
でもサウンドは始まりから終わりまで、
本当に見事な出来栄えだ。
曲はエリー・グレニッチとジェフ・バリーのコンビに、
フィル・スペクターのクレジット。
他の曲は全て昔の曲をウォール・オブ・サウンドで蘇らせたものだけど、
これだけはこのアルバムの中で唯一のオリジナル曲。
1963年と翌年1964年の2回シングルでリリースもされたけど、
当時は売れなかった。
1963年は『Harry And Milt Meet Hal B』というフィル・スペクターのインストがB面、
1964年はダーレン・ラヴの『Winter Wonderland』がB面だ。
更に言うと、
この曲は歌詞を替えてシーズン性のないものにして再録音されてもいる。
タイトルは、
『Johnny (Baby Please Come Home)』
ただこの曲がスゴイのはリリースから57年経った2020年、
なんとBillboard Hot 100で13位にまでなっているんだから驚きだ。
それでこの曲は1963年リリースのアルバム、
『A Christmas Gift for You from Philles Records』に入っている。
そもそも、
このアルバム自体も思ったほど売れなかった。
あの、
フィル・スペクターのアルバムなのにである。
その理由をよく1963年ケネディ大統領の暗殺があったから、
なんていう話がまことしやかに語られたりしている。
でも、
売れたクリスマス・アルバムもあったわけで。
少し、
時代と合わなかっただけなのことなのかもしれない。
ちょうどロック・ムーブメントの幕開けの頃だから、
もしかすると短期的に見ると作り手と聴く側のズレが生じたのかもしれないね。
ウォール・オブ・サウンド一色にデコレートされたクリスマス・ソングは、
その頃の大多数を取り込めなかったのかもしれないのだ。
これまでもこのアルバムの曲は、
何回か出てきている。
例えば、
The Crystals – Santa Claus Is Coming To To とか。
例えば、
Darlene Love – White Christmasとか。
U2 – Christmas (Baby Please Come Home)
この曲のカヴァーといえば、
U2だな。
1987年のクリスマス・コンピレーション・アルバム、
『A Very Special Christmas』に入っていた。
シリーズ最初のやつで、
赤い地にキース・へリングのイラストがゴールドで描かれているやつだ。
確か、
オリジナルのダーレン・ラヴがコーラスで参加していたはず。
というわけで…
今回のクリスマス・ソングは、
ダーレン・ラヴがオリジナルの『Christmas (Baby Please Come Home) 』。
あの1963年の『A Christmas Gift for You from Philles Records』の曲の中で、
唯一オリジナルだったもの。
そのオリジナルと、
ダーレン・ラヴがコーラスで参加したU2のヴァージョンをお届けしました。
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