19曲目/20曲目共に4枚のレコード
村上春樹『古くて素敵なクラシック・レコードたち』で流れる音たち、
19曲目はシェーンベルク「浄められた夜」作品4オーケストラ版。
元々はこの曲、
1899年にウィーンで作曲された弦楽六重奏曲。
作品番号が4だから、
当然初期の曲になる。
まだシェーンベルクが、
無調や十二音技法へと至る前の時代の代表作の1つだ。
ただ、
今回は作曲家自身の編曲によるオーケストラ版になる。
弦楽六重奏曲として作曲されてから20年近く経て、
1917年には弦楽合奏版がつくられる。
そして更に1943年には、
コントラバスのパートを手直しした改訂版がつくられている。
曲はリヒャルト・デーメルの詩集『女と世界』に収められてる、
同名の詩『浄夜』を基にしたもの。
これに先立ってシェーンベルクは、
同じ詩集から詩を選んで歌曲もつくっている。
この『浄夜』というタイトルの詩は、
5連から成っている。
雲のない冬の月夜の晩、
男女が林の中を歩いている。
他の男の子供を身籠ったことを告白する女性、
そしてそれを受け入れる男性。
曲は単一楽章だが、
この詩に対応して5つの部分から構成されている。
ヴィクトル・デザルツェンス
Victor Desarzens-
Schoenberg:
Verklärte Nacht
1974年
指揮:ヴィクトル・デザルツェンス
演奏:ローザンヌ室内管弦楽団
残念ながら、
音は見つからず。
ディミトリ・ミトロプーロス
Dimitris Mitropoulos-
Schoenberg:
Verklärte Nacht
1958年
指揮:ディミトリ・ミトロプーロス
演奏:ニューヨーク・フィルハーモニック
ヤッシャ・ホーレンシュタイン
Jascha Horenstein-
Schoenberg:
Verklärte Nacht
指揮:ヤッシャ・ホーレンシュタイン
演奏:南西ドイツ放送交響楽団
このレコードのカップリング曲、
同じシェーンベルクの『室内交響曲』のことも触れられているのでこちらも一緒に。
ズービン・メータ
Zubin Mehta-
Schoenberg:
Verklärte Nacht
1967年
指揮:ズービン・メータ
演奏:ロサンジェルス・フィルハーモニー管弦楽団
巌本真理弦楽四重奏団+2
Mari Iwamoto String Quartet+2-
Schoenberg:
Verklärte Nacht
1972
演奏:巌本真理弦楽四重奏団+2
音は見つからず。
ニュー・ウィーン弦楽四重奏団+2
New Vienna String Quartet+2-
Schoenberg:
Verklärte Nacht
1967年
演奏:ニュー・ウィーン弦楽四重奏団+2
これも音は見つからず。
マールボロ音楽祭メンバー
Chamber Music from Marlboro-
Schoenberg:
Verklärte Nacht
1960年
これもまた音は見つからず。
ピエール・ブーレーズ
Pierre Boulez-
Schoenberg:
Verklärte Nacht
1975年
指揮:ピエール・ブーレーズ
演奏:ドメーヌ・ミュージカル・アンサンブル
というわけで…
今回の村上春樹、
『古くて素敵なクラシック・レコードたち』で流れる音楽。
19曲目/20曲目は、
シェーンベルク:「浄められた夜」作品4 オーケストラ版/弦楽六重奏版をお届けしました。
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