パガニーニ 「24のカプリース(奇想曲)」 作品1

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Niccolò Paganini : 24 Capricci Op.1 

村上春樹『更に、古くて素敵なクラシック・レコードたち』は、
1)のパガニーニ の『24のカプリース(奇想曲)』 作品1。

ニコロ・パガニーニが作曲した、
無伴奏のヴァイオリン独奏曲。

曲の構成

タイトルの通り、
曲は全部で24曲で構成されている。

パガニーニ 「24のカプリース(奇想曲)」 作品1

第1番 ホ長調 アンダンテ 4分の2拍子
第2番 ロ短調 モデラート 8分の6拍子
第3番 ホ短調 ソステヌート-プレスト 4分の4拍子 – 8分の3拍子
第4番 ハ短調 マエストーソ 4分の2拍子
第5番 イ短調 アジタート 4分の4拍子
第6番 ト短調 アダージョ 4分の3拍子
第7番 イ短調 指定記号無し 8分の6拍子
第8番 変ホ長調 マエストーソ 4分の4拍子 A-B-A-B-Aの連鎖形式
第9番 ホ長調 アレグレット 4分の2拍子 A-B-A-C-Aの変則的なロンド形式
第10番 ト短調 ヴィヴァーチェ 8分の6拍子 三部形式
第11番 ハ長調 アンダンテ-プレスト 4分の3拍子-4分の2拍子 三部形式
第12番 変イ長調 アレグロ 4分の4拍子
第13番 変ロ長調 アレグロ 8分の6拍子 ダ・カーポを用いた三部形式
第14番 変ホ長調 モデラート 4分の2拍子
第15番 ホ短調 ポサート 8分の6拍子 ダ・カーポを用いた三部形式
第16番 ト短調 プレスト 4分の3拍子
第17番 変ホ長調 ソステヌート-アンダンテ 4分の4拍子 序奏部付きダ・カーポを用いた三部形式
第18番 ハ長調 コッレンテ-アレグロ 8分の6拍子-4分の4拍子 ダ・カーポを用いた三部形式
第19番 変ホ長調 レント-アレグロ・アッサイ 4分の4拍子 序奏部付きの三部形
第20番 ニ長調 アレグレット 8分の6拍子 ダ・カーポを用いた三部形式
第21番 イ長調 アモローゾ-プレスト 4分の4拍子 A-A-Bのバール形式
第22番 ヘ長調 マルカート 8分の拍子 ダ・カーポを用いた三部形式
第23番 変ホ長調 ポサート 8分の6拍子 ダ・カーポを用いた三部形式
第24番 イ短調 クアジ・プレスト 4分の2拍子

パガニーニ 「24のカプリース(奇想曲)」 作品1 5枚のレコード

ここでは、
5枚のレコードが紹介されている。

パガニーニ 「24のカプリース(奇想曲)」 作品1 5枚のレコード

・ルジェーロ・リッチ(Ruggiero Ricci)1947年
・サルヴァトーレ・アッカルド(Salvatore Accardo)1977年
コルネリアヴァシレ(Cornelia Vasile)1970年
イツァークパールマン(Itzhak Perlman)1972年
オシーレナルディ(Ossy Renardy)/ユージンヘルマー(Eugene Helmer)1953年

ルジェーロ・リッチ

1枚目は1947年にこの曲を世界で初めて吹き込んだ、
ルジェーロ・リッチ29歳の時のもの。

サルヴァトーレ・アッカルド

2枚目は、
サルヴァトーレ・アッカルド。

コルネリア・ヴァシレ

3枚目は、
コルネリアヴァシレ

イツァーク・パールマン

4枚目は、
イツァークパールマン

オシー・レナルディ/ユージン・ヘルマー

5枚目は、
オシーレナルディ

無伴奏ではなくて、
ユージンヘルマーのピアノの伴奏で奏でられている。

おまけ

この曲は24曲もあるけれど、
1曲当たりの時間は短いのでトータルでは1時間20分くらい。

決して短いわけではないけれど、
これを聴き始めると途中で止められず聴き通してしまう。

やはり第1番からインパクトが強いので、
結局はそのあともそのまま聴き続けたくなってしまうのだ。

この曲は、
ヴァイオリンの演奏技術の見本市なんて言われたりする。

とは言っても、
ただの技巧のひけらかしといったものではない。

だから、
多くの作曲家にインスピレーションを与えることになる。

有名なところでは、
リストの『パガニーニによる超絶技巧練習曲集 S.140やパガニーニによる大練習曲 S.141』とか。

シューマンの『パガニーニのカプリスによる練習曲 Op.3』とか、
『パガニーニのカプリスによる練習曲 Op.10』などなど。

パガニーニはこの曲のように、
自分の腕前を披露するのに相応しい曲を自作している。

けれど、
生きている間は自作品の楽譜出版を許可しなかった。

更にオーケストラと協奏曲で共演の時も、
オーケストラのパート譜を配るのは演奏直前で終了後は即回収。

海賊版の楽譜が出回るのを恐れた、
ということらしい。

ジュゼッペ・タルティーニと同じく、
悪魔に魂を売ってあの技巧を手に入れたなんて言われていたパガニーニ。

史上最もケチだった音楽家、
なんて言われ方もされている。

死後の遺体は、
約30年の間クリスチャンの墓地への埋葬を拒否され家の地下に保管されたまま。

その後数回に渡って移動されて、
最後にはパルマの教会の墓地に埋葬を許されて今もそこに眠っている。

まあ本人の人間性がどうであれというかアレコレ言われていても、
曲が素晴らしいことだけは間違いがない。

何かを引き換えにしたとしても、
このような曲を残せたのだとしたらそれはそれで悪くない。

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