9月
長月なんて、
言い方もあるよね。
他にも彩月とか竹酔月とか、
いろいろな呼び方がある。
元々英語の『September』は、
ラテン語の『septem』に由来する。
ただ『septem』の意味するところは、
実は『7』。
3月が年の始まりだった時の7番目が、
1月になってもそのままだったかららしいと誰かが言ってたな。
EW&Fの『September』は取り上げないと思ったんだけれど…
というわけで9月だから、
まずは『September Music』。
9月の曲と言えば、
好き嫌いはともかくEW&Fの『September』を思い浮かべる人が多いんだろうね。
そうでもないかな?
少し昔過ぎるか。
いずれにしてもこの曲を好きな人には申し訳ないけど、
ここでは取り上げないのだ。
なぜかって?
特に理由はないんだけどあまり聴きたいと思わないからかな。
とても優れた曲だし確かに大ヒットした曲だけど、
どうもあの感じが苦手なんだ。
別にラジオから流れたとしても、
スイッチを消すようなことはしないけどね。
この曲、
そういえば最近TVから流れている。
サントリー、
『クラフトボス』のCMだね。
実は2020年のEW&F結成50周年を記念して、
日本記念日協会が9月21日を『アース・ウインド&ファイアー「セプテンバー」の日』に正式認定していた。
これって、
歌詞のこの部分にちなんでのことらしい。
Do You Remember, the 21st night of September.
EW&F-September
Love was changing the minds of pretenders.
なるほど、
これはなかなか粋である。
よって、
つもりはなかったんだけど『おまけ』に貼っておく。
September Song
それで、
取り上げるのは『September Song』。
曲を書いたのは『三文オペラ(Die Dreigroschenoper)』で知られるクルト・ヴァイルで、
作詞は劇作家のマクスウェル・アンダーソン。
最初は、
1938年のミュージカル『ニッカーボッカー・ホリデイ(Knickerbocker Holiday)』。
ウォルター・ヒューストンが唄うために、
つくられた曲。
その後、
1950年の映画『旅愁(September Affair)』の主題歌にもなっている。
James Brown – September Song – Extended Version
とにかくいろんな人が唄っているけど、
その中からジェームズ・ブラウンのヴァージョンを。
バックの演奏はいつものザ・JBズではなくて、
ツーバスの開祖ルイ・ベルソンのオーケストラ。
アレンジと指揮は、
あの『ブルースの真実(The Blues and the Abstract Truth)』のオリヴァー・ネルソン。
なんとも豪華な顔ぶれのアルバム、
1970年の『Soul On Top』に入っている。
ビッグ・バンドを従えてJBがソウルフルに歌い上げるこの曲、
他のカヴァーとは一味違う感じでとても良いのだ。
Walter Huston – September Song
最初に唄ったウォルター・ヒューストンと比べれば、
全然違うのが良くわかるかな。
Jeff Lynne – September Song
そうそう、
もう1つお気に入りのヴァージョンを。
ジェフ・リン1990年のアルバム、
ジョージ・ハリスンも参加している『Armchair Theatre』に入っているやつ。
ジョージはこの曲でスライド・ギターを弾いていて、
バッキング・コーラスもつけている。
ゆる~い感じが、
また何とも心地良い。
そんなわけで…
『September Music』の最初は、
『September Song』。
ジェームズ・ブラウンとウォルター・ヒューストン、
更にジェフ・リンの3ヴァージョン。
他にもサラ・ボーンもエラ・フィッツジェラルドももちろん良いし、
意外なところでルー・リードのカヴァーも悪くない。
いろいろと聴き比べると、
この曲自体の良さが良くわかるからあれこれ聴いてみてほしい。
ただこの曲、
実は数時間で仕上げたらしいよ。
真実かどうか?はわからないけれど、
名曲なんて意外とそんなものなのかもしれないね。
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