I Just Want To Make Love To You

恋をしようよ

またもやウィリー・ディクスン/マディ・ウォーターズのコンビ

April 17, 1964 1st Album(UK) The Rolling Stones

 A1:Route 66
    (Bobby Troup)
 A2:I Just Want to Make Love to You
    (Willie Dixon)
 A3:Honest I Do
    (Jimmy Reed)
 A4:Mona (I Need You Baby)
    (Ellas McDaniel)
 A5:Now I’ve Got a Witness
    (Nanker Phelge)
 A6:Little by Little
    (Nanker Phelge, Phil Spector)
 B1:I’m a King Bee
    (James Moore)
 B2:Carol
   (Chuck Berry)
 B3:Tell Me (You’re Coming Back)
   (Mick Jagger, Keith Richards)
 B4:Can I Get a Witness
   (Brian Holland, Lamont Dozier, Eddie Hollandss)
 B5:You Can Make It If You Try
   (Ted Jarrett)
 B6:Walking the Dog
   (Rufus Thomas)

※May 29, 1964 1st Album(US)England’s Newest Hit Makers。
 UK盤から『Mona (I Need You Baby)』をカット、
 替わりに『Not a Fade Away』を1曲目に収録。

さて、
ストーンズの1stアルバム『The Rolling Stones』の2曲目。

今回はマディ・ウォーターズ、
1954年の『I Just Want To Make Love To You』。

もちろん作詞・作曲は、
ウィリー・ディクソン。

以前に出てきた、
『I Want To Be Loved』と同じコンビだね。

まさにこれぞマディ・ウォーターズ、
といった王道のサウンドだ。

Electric MudのI Just Want To Make Love To You

でも1954年から14年が経った1968年、
マディ・ウォーターズは再びこの曲を全く違ったサウンドでリリースしている。

ちょうど時代は、
サイケデリック。

そんなサウンドを好む若者にもマディを聴いてもらおう、
ということでつくられたらしいアルバム『Electric Mud』。

この中で、
この曲を再び吹きこんでいる。

これはチェス・レコード創設者レナード・チェスの息子、
マーシャル・チェスがプロデュースしたアルバムだね。

確かこのアルバムは狙い通りにそれなりにヒット、
マディにとって初のビルボード・ヒットチャート入りを果たした作品になったはずだ。

でも案の定、
かなりの酷評を受けたりもしている。

まあ、
そりゃあそうだ。

確かに、
あのマディ・ウォーターズとは思えないようなサウンド。

1963年のアルバム『Folk Singer』の時とは、
ちょっと意味が違う。

でも、
ボクは嫌いじゃあないけどな。

というよりも、
結構好きでたまに聴きたくなる。

彼が唄えば、
バックがどうであれ彼の世界は間違いなくそこにあるのだ。

このアルバム以外にも、
同じコンセプトでハウリン・ウルフのアルバムもつくられている。

ただこちらは何だろう?
あまり聴く気にはならなくて昔1度聴いたっきりで全く聴いていない。

今聴いたらまた違うのかもしれないけれど、
ボクの中の印象がそうはさせないのだ。

もしかしたら、
生涯で1度しか聴かなかったアルバムの1枚になるかもしれない。

まあ、
好みは人それぞれなので。

The Rolling Stones – I Just Want To Make Love To You

それでストーンズのカヴァーは、
もちろん1954年版のカヴァーだ。

なにしろ『Their Satanic Majesties Request』の時代ではなくて、
まだ1stアルバム『The Rolling Stones』の時なのだ。

アメリカでは、
『England’s Newest Hit Makers』だね。

ハーモニカは、
もちろんブライアン・ジョーンズ。

オリジナルの方だと、
リトル・ウォルターだね。

マディのどっしりとした感じとはまた違って、
テンポの速いアレンジでこれはこれで悪くない。

同じ『I Just Want To Make Love To You』と唄っていても、
随分受ける印象が違うね。

ねっとりとしたマディに対して、
ミックはまだ若くて衝動的なイメージだ。

この曲も『On Air』に入っていて、
BBCのラジオ番組『Saturday Night』でのライヴのもの。

こちらのブライアンのハープは、
よりキレがあって素晴らしい。

他のカヴァー

ところでこの曲のカヴァーと言えば、
これも沢山あるけどストーンズ以外だとやはりコレだな。

エタ・ジェイムズ、
1960年のアルバム『At Last!』に入っている。

というわけで…

今回はウィリー・ディクスン/マディ・ウォーターズのコンビ で、
『I Just Want To Make Love To You』。

オリジナルと14年経ってからの違うヴァ―ジョン、
そしてストーンズとエタ・ジェイムズのカヴァー。

どれも捨てがたく、
1つだけ選ぶことはできない。

まあ、
選ぶ必要もないんだけど。

いずれにしても、
刺さるヴァージョンと全く刺さらないヴァージョンがあるわけで。

どれだけ刺さるものを探せるのか?
というのは案外と楽しい。

他のストーンズのカヴァーはこちら!

ローリング・ストーンズがカヴァーした曲
The Rolling Stones

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