J&Bを飲みながらサンタナのコピー・バンドで踊った。
十時に事務所に入り、
―村上春樹,1973年のピンボール
四時に事務所を出る。
土曜日には三人で近くのディスコティックに行き、
J&Bを飲みながらサンタナのコピー・バンドで踊った。
サンタナのコピー・バンド、
村上春樹『中国行きのスロウ・ボート』でも出てくる。
そのことは、
以前に書いている。
J&B
ここに出てくるJ&Bは、
もちろん『J&B レア 40%』だろう。
J&B『Justerini & Brooks』のことで、
42種類の原酒をブレンドしてつくられているブレンデッド・ウイスキー。
りんごや洋梨のようなフルーティな香りと、
スムースでバランスのとれた味わいが特徴だ。
その歴史は、
1749年にロンドンで設立されたワイン取引会社ジャステリーニ社に起源を持つ。
創立者はイタリア人、
ジャコモ・ジャステリーニ。
彼はオペラ歌手、
マルゲリータ・ベリーニに一目惚れして彼女を追ってロンドンに移住。
愛は叶わなかったけど、
彼女の紹介で著名劇作家でプロデューサーのサミュエル・ジョンソン氏やその甥ジョージ・ジョンソンと出会ってワイン商をスタート。
その時に設立されたのが、
ジャステリーニ社。
イタリアからのワイン製造技術を活かし、
1780年代にはウイスキー蒸留にも手を広げる。
1760年代には英国王ジョージ3世から王室御用達の証を授かり、
エリザベス2世の時代まで高級ワインとスピリッツを提供し続けることになる。
なのでJ&Bレアのラベルには、
エリザベス女王の紋章と8人の王の名前が記されている。
1831年、
ジャステリーニ社はアルフレッド・ブルックス社によって買収されジャステリーニ&ブルックス社へ。
1890年代にはスコットランドの蒸溜所からウイスキーを買い付け、
ブレンデッドウイスキーの製造を開始。
この時期に作られたのが、
後のJ&Bレアの原型。
Santana
そんなJ&Bを飲みながら、
翻訳を専門とする小さな事務所を開いた友人とビートルズの『Penny Lane』をサビ抜きで歌う女の子と踊る渋谷のディスコティック。
72年の春のことらしいけど、
この頃サンタナのコピー・バンドが演奏していた曲はどんな曲だろう?
72年までにサンタナがリリースしたアルバムは、
4枚だ。
・Santana(1969年)
・Abraxas(1970年)
・Santana III(1971年)
・Caravanserai(1972年)
以前書いた時は『Soul Sacrifice』だったけど、
同じアルバム『Santana』から今回は『Evil Ways』あたりでどうだろう?
Top 10 Santana Songs
ずいぶん昔のことだけど米クラシック・ロック系サイト『Ultimate Classic Rock』が、
サンタナのベスト・ソング10曲を発表したことがある。
2013年の発表なんだけど、
7曲が1969年と1970年。
1曲が1971年で、
あとは1999年と2002年という偏りがなかなか面白い。
ちなみに、
こんな感じだ。
01 Black Magic Woman From: ‘Abraxas’ (1970)
02 Evil Ways From: ‘Santana’ (1969)
03 Soul Sacrifice From: ‘Santana’ (1969)
04 Oye Coma Va From: ‘Abraxas’ (1970)
05 Smooth From: ‘Supernatural’ (1999)
06 ingo From: ‘Santana’ (1969)
07 Samba Pa Ti From: ‘Abraxas’ (1970)
08 The Game of Love From: ‘Shaman’ (2002)
09 Everybody’s Everything From: ‘Santana III’ (1971)
10 Hope You’re Feeling Better From: ‘Abraxas’ (1970)
Santana 関連 Play List
01 サンタナ – エヴィル・ウェイズ
02 サンタナ – ブラック・マジック・ウーマン
03 サンタナ – オエ・コモ・ヴァ
04 サンタナ – ソウル・サクリファイス
05 サンタナ – サンバ・パ・ティ
06 サンタナ – エブリバディズ・エブリシング
07 サンタナ – ジンゴ
08 サンタナ – ホープ・ユーア・フィーリング・ベター
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