25 Best Songs About Wind

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今回は『About Wind』

村上春樹の最初の長編小説、
『風の歌を聴け』が世に出たのは1979年のこと。

あの作品には、
いろいろな音楽が流れている。

例えば、
ビーチ・ボーイズの『California Girls』。

例えば、
クリーデンス・クリアウォーター・リバイバルの『Who’ll Stop The Rain』とか。

でも、
風がタイトルの曲は出てこない。

そんなわけで、
今回のNowhere Playlistは『25 Best Songs About Wind』。

Wind以外だとBreezeも風だけど、
どう違うのだろう?

Breezeは、
軽やかで心地よい風。

Windは、
しばしば不快な風というニュアンスを持つみたい。

まあそれはともかく、
早速始めてみよう。

Wind Sounds for Sleep – Wind Chimes in the Gentle Breeze

Wind Chaimes in the Gentle Breeze

先ずは、
本当の風の音から。

風に揺れた、
ウインド・チャイムの心地良い音が流れる。

本当は曲なんか聴かないで、
こんな風の音に包まれているのも悪くないんだけれどね。

でも、
それでは何も始まらない。

Lynyrd Skynyrd – Call Me The Breeze

Call me the breeze
I keep blowin’ down the road
Well, now they call me the breeze
I keep blowin’ down the road
I ain’t got me nobody
I don’t carry me no load…

J.J Cale – Call Me The Breeze

オレのことをブリーズと呼んでおくれ
オレは好き勝手に吹き続けるのさ
なあみんなオレのことをそよ風って呼ぶんだぜ
オレはこのまま吹き続けるよ
誰にも邪魔されないし
どこかに留まるなんてできないさ…

レーナード・スキナード、
1974年の2ndアルバム『Second Helping』の中の1曲。

Call Me The Breeze

もちろんこのヴァージョンはカヴァーで、
オリジナルはJ.Jケイル。

彼が自身のアルバム、
1971年の『Naturally』で発表した曲。

クラプトンがJ.Jケイル追悼リリースした、
2014年の『The Breeze: An Appreciation of J.J. Cale』ってアルバムがある。

その中でも。
この曲をカヴァーしていたりする。

でもこの曲は、
やはりレーナ―ド・スキナードのヴァージョンが1番良いかな。

J. J. Cale and Eric Clapton – Anyway the Wind Blows

Some like this and some like that
And some don’t know where it’s at
If you don’t get loose,
If you don’t groove
Well, your motor won’t make it
And your motor won’t move
Easy come, easy go
Any way the wind blows…

J. J. Cale – Anyway the Wind Blows

これが好きな奴もいればあれが好きな奴もいる
なにが良いんだかわからない奴もいる
少しははじけないとノレないぜ
上手くいかないし何も進みやしない
開き直ればいいんだ
とにかく風は吹いているんだから…

1曲目の『Call Me The Breeze』のJ.J.ケイルと、
エリック・クラプトンがコラボしたもの。

2006年のアルバム、
『Road to Escondido』の中の1曲。

Anyway the Wind Blows

元々はJ.J.ケイルの曲で、
1974年の『Okie』に収められている。

2人が、
2007年にライヴでこの曲を演った音がある。

2016年になってリリースされた、
『Live in San Diego (with Special Guest JJ Cale)に収録されている。

Eric Clapton – Blow Wind Blow

When the sun rose this morning,
I didn’t have my baby by my side
When the sun rose this morning,
I didn’t have my baby by my side
I don’t know where she was,
I know she’s out with some another guy…

McKinley Morganfield – Blow Wind Blow

今朝太陽が昇ったら
彼女は傍にいなかった
彼女がどこに行ったのかわからない
ただ他の男と出て行ったことは知っているさ…

2曲目に出てきたエリック・クラプトン、
1981年リリースの『Another Ticket』の中の1曲。

Blow Wind Blow

もちろんオリジナルは、
マディ・ウォーターズの曲だ。

1953年に『Muddy Waters and His Guitar』名義でリリース、
曲は本人(クレジットは本名のMcKinley Morganfield)。

その後1969年のアルバム、
『Fathers and Sons』に登場するヴァージョンがある。

こちらは、
マイク・ブルームフィールドやポール・バターフィールドなんかと演っているやつ。

シングル・ヴァージョンよりも、
こっちの方が良いな。

Dr.John – Blow Wind Blow

Blow wind blow
All my troubles away
Blow wind Blow
Until Judgement Day…

Dr.John – Blow Wind Blow

吹け吹け風よ
全ての悩みを吹き飛ばしてくれ
風よ吹け吹け
審判の日まで…

さて次はドクター・ジョン、
いわゆるニューオリンズR&Bの古典曲が詰まっている1972年のアルバム『Dr. John’s Gumbo』の中の1曲。

Blow Wind Blow

元々この曲は、
ヒューイ・”ピアノ”・スミスの曲。

1957年、
『Junior Gordon with Huey Smith Orch.』名義でリリースされたもののカヴァーになる。

ジュニオル・ゴードンは、
スパイダースでも唄っていたイサカル・ゴードンのことだね。

Greatful Dead – Easy Wind

I been balling a shiny black steel jack-hammer
Been chippin’ up rocks for the great highway
Live five years if I take my time
Ballin’ that jack and a drinkin’ my wine…

Robert Hunter – Easy Wind

立派な道路をつくるために黒光している鋼の削岩機で
オレは岩を砕き削り続けている
もうかれこれ5年も時間を無駄にしているんだ
岩を削っちゃあワインを飲んでさ…

グレイトフル・デッド、
1970年のアルバム『Workingman’s Dead』の中の1曲。

Easy Wind

バンドに詞を提供してきたロバート・ハンターが、
作詞のみならず作曲もした曲だ。

Robert Plant – Let the Four Winds Blow

And I open my eyes
As the sun leaves the western sky
Precious memory dies
Once again you are here at my side…

Justin Adams/John Baggott/Clive Deamer/Billy Fuller/Robert Plant/Skin Tyson – Let the Four Winds Blow

そしてわたしは目を開ける
太陽が西の空を離れ
大切な記憶は死ぬ時
またあなたは傍に居る…

ロバート・プラント、
2005年の『Mighty ReArranger』の中の1曲。

Let the Four Winds Blow

タイトルに出てくる『Four Winds』って、
確かヨハネの黙示録に出てくる。

わたしは四人の御使が地の四すみに立っているのを見た
彼らは地の四方の風をひき止て
地にも海にもすべての木にも
吹きつけないようにしていた…

Pink Floyd – A Pillow of Winds

A cloud of eiderdown
Draws around me
Softening a sound
Sleepy time, and I lie
With my love by my side
And she’s breathing low…

David Gilmour/Roger Waters – A Pillow of Winds

綿毛のような雲が
優しい音を立てながら
ボクの周りに集まる
愛しい彼女の隣で横になったら
もう眠る時だ
彼女は静かに寝息を立てている…

ピンク・フロイド、
1971年の『Meddle』の中の1曲。

A Pillow of Winds

このアルバムはB面の『Echoes』ばかりが注目されるけど、
この曲を含むA面の小粒な感じはちょっと捨て難いものがある。

この曲聴いていると、
例えば『The Wall』の『Hey You』なんかが聴きたくなる。

Bob Seger – Against the Wind

Against the wind
We were runnin’ against the wind
We were young and strong,
We were runnin’ against the wind…

Bob Seger – Against the Wind

吹きつける風なんて気にしないで
みんな風に向かって走ってた
若かったし体力もあったからね
向かい風でも走っていけたんだ…

ボブ・シーガー、
1980年の『Against the Wind』のタイトル曲。

Against the Wind

ピンク・フロイドの『The Wall』のあと、
Billboard 200の1位に6週間居続けたアルバムだ。

グレン・フライが、
コーラスで参加している。

Kansas – Dust in the Wind

Dust in the wind
All we are is dust in the wind
Dust in the wind
All we are is dust in the wind…

Kerry Livgren / Steve Walsh – Dust in the Wind

風の中の塵
僕らはみんな風の中の塵なんだ…

カンサス、
1977年の『Point Of Know Return』の中の1曲。

Dust in the Wind

シングル・リリースもされて、
Billboard Hot 100で6位になっている。

タイトルの『Dust in the Wind』や内容は、
よく聖書に出てくる一節からなのかな?

例えば『土から取られたあなたは土に帰るまで額に汗して糧を得る。
あなたは塵だから、塵に帰る。』とか。

例えば『全ては同じ場所に行く。
全ては塵から成り全ては塵に帰る。』とか。

Tom Waits – Blow Wind Blow

Blow wind blow, wherever you may go
Put on your overcoat, take me away
You gotta take me on into the night
Take me on into the night
Blow me away, blow me away…

Tom Waits – Blow Wind Blow

どこに行っても風は吹く吹く
コートを着てオレを連れ去っておくれよ
夜へとオレを連れて出さなきゃな
夜へとさ
吹き飛ばしておくれよ…

トム・ウェイツ、
1987年の『Franks Wild Years』の中の1曲。

Blow Wind Blow

脚本と音楽をキャスリーン・ブレナンと共作して、
自身が主演したミュージカルの曲を改めてレコーディングしたもの。

Elton John – Candle in the Wind

Goodbye, Norma Jeane
Though I never knew you at all
You had the grace to hold yourself
While those around you crawled…

Elton John/Bernie Taupin – Candle in the Wind

さようならノーマ・ジーン
僕はあなたのことを結局何も知らなかったけれど
あなたには自分を見失わない気高さがあった
奴らがあなたの周りを這いつくばっていたとしても…

エルトン・ジョン、
1973年の『Goodbye Yellow Brick Road』の中の1曲。

Candle in the Wind

マリリン・モンローを始めとした若くして亡くなった著名人に捧げられた曲で、
シングル・リリースされてBillboard Hot 100で最高6位を記録している。

Goodbye England’s rose
May you ever grow in our hearts
You were the grace that placed itself
Where lives were torn apart…

Elton John/Bernie Taupin – Candle in the Wind

さようなら英国のバラよ
私たちの心の中で咲き続けますように
あなたは存在そのものが優美だった
その人生は引き裂かれてしまったけど…

その後1997年にこの曲をバーニー・トーピンが詞を書き替え、
ダイアナ元英皇太子妃への追悼シングル(Candle in the Wind 1997)としてリリースしている。

確かダイアナ妃の葬儀でも、
彼がこのリメイク版を唄っていたっけ。

The Jimi Hendrix Experience – The Wind Cries Mary

After all the jacks are in their boxes
And the clowns have all gone to bed
You can hear happiness staggering on down the street
Footprints dressed in red
And the wind whispers Mary…

Jimi Hendrix – The Wind Cries Mary

奴らがビックリ箱にみんな戻った後
ピエロがみんなベッドに潜り込む
幸せが通りをうろうろしているのが聴こえるだろう
足跡は赤に包まれている
そして風はメアリーと囁くんだ…

ザ・ジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンス、
1967年のシングル。

The Wind Cries Mary

イギリスでは『Highway Chile』がB面で、
この曲がA面。

アメリカでは、
A面が『Purple Haze』でこちらがB面。

その後、
1stアルバム『Are You Experienced』のアメリカ・カナダ盤に収録されている。

当時の彼女キャシー・メアリー・エチンガムと喧嘩をして、
彼女が出て行ってしまった時に書いた曲らしい。

Scorpions – Wind of Change

I follow the Moskva
Down to Gorky Park
Listening to the wind of change…

Klaus Meine – Wind of Change

僕はモスクワへと向かう
そしてゴーリキイ公園へ
変化の風の音を聞きながら…

1990年の『Crazy World』に登場、
翌年シングル・リリースされてBillboard Hot 100で4位になっている。

Wind of Change

作詞・作曲は、
クラウス・マイネ。

1986年のチェルノブイリ原発事故に端を発した、
グラスノスチ(言論・思想・集会・出版・報道などの自由化・民主化)を祝う歌だ。

Vince Guaraldi – Cast Your Fate to the Wind

ヴィンス・ガラルディ・トリオ、
1962年のシングル『Samba de Orpheus』のB面。

Cast Your Fate to the Wind

その後、
アルバム『Jazz Impressions of Black Orpheus』に収められている。

この曲を聴いた『Peanuts』のプロデューサーのリー・メンデルソンが、
ヴィンス・ガラルディに『A Boy Named Charlie Brown』の音楽を依頼している。

ただ当時は、
スポンサー確保できずこのTVドキュメンタリー映画は放映されなかった。

この時の音楽を収録したアルバムが、
1964年の『Jazz Impressions of A Boy Named Charlie Brown』。

これが、
1965年の『A Charlie Brown Christmas』に繋がっていくのだ。

Dakota Staton – Gone with the Wind

Gone with the wind
Just like a leaf that has blown away
Gone with the wind
My romance has flown away…

Allie Wrubel/Herb Magidson – Gone with the Wind

風と共に去りぬ
木の葉が吹き飛ばされるみたいに
風と共に行ってしまった
私のロマンスは飛び去ってしまった…

ダコタ・ステイトン、
1959年の『Time To Swing』の中の1曲。

Gone with the Wind

元々は1937年の曲で、
作曲はアリー・リューベルで作詞がハーブ・マギッドソン。

いろんな人が吹き込んでいるけど、
最初はホレイス・ヘイトだった。

まあダコタ・ヴァージョンとは全然違うんだけれど、
これはこれで古き良き時代の音楽という感じで悪くはない。

Bill Evans – Gone with the Wind

同じ曲だけど、
これもまた随分違う。

Gone with the Wind

ビル・エヴァンス、
1998年の『Piano Player』に登場する。

もちろん、
レコーディングはもっと以前のもの。

1970年のレコーディングで、
これ以前にはリリースされていない音源。

エディ・ゴメスが、
ベースで参加したもの。

Nina Simone – Chilly Winds Don’t Blow

I’m going where chilly winds don’t blow, oh lord
Going where, chilly winds don’t blow
I’m going where chilly winds don’t blow, baby
Where the chilly winds, they don’t blow, yeah…

B. Lovelock/H. Krasnow – Chilly Winds Don’t Blow

私は肌寒い風が吹かない場所へ行くの
冷たい風なんて吹いていないところへね…

ニーナ・シモン、
元々は1959年のシングル。

Chilly Winds Don’t Blow

ただこれは、
1965年のアルバム『Pastel Blues』の中の1曲。

肌寒い冷たい風の吹かない場所って、
アフリカだったりするんだろうか?

ところで1959年ヴァージョンは、
こっちを先に聴いてしまったのであまり惹かれない。

Billy Holiday – Ill Wind

Blow
Ill wind blow away
Let me rest today
You’re blowing me no good
No good…

Harold Arlen/Ted Koehler – Ill wind

不吉な風よ
吹き去って
今日は休ませて
私の方に吹くのはダメ…

1956~57年の5つのセッションの曲を集めた、
ビリー・ホリデー1958年の『All or Nothing at All』の中の1曲。

Ill Wind

ハロルド・アーレン作曲、
テッド・ケーラー作詞。

1934年、
コットンクラブのレヴュー『Parade in Harlem』のための曲。

ショーの中では、
アデレード・ホールが唄った。

コッポラ監督、
1984年の『The Cotton Club』ではロネット・マッキーが唄っていたな。

久石譲 – 「風の谷のナウシカ」~オープニング

映画『風の谷のナウシカ』のサントラ、
1993年の『風の谷のナウシカ サウンドトラック はるかな地へ…』の中の最初の曲。

の谷のナウシカ」~オープニング

どうでも良い話だけど、
この曲の次に入っている『王蟲の暴走』の王蟲の鳴き声らしきは布袋寅泰のギターなんだよね。

RCサクセション – 風に吹かれて

RCサクセション、
1988年リリースの『Covers」の中の1曲。

に吹かれて

東芝EMIは当時の親会社東芝からの圧力で、
新聞広告に『素晴しすぎて発売出来ません』と出してこのアルバムを発売中止にしている。

結局、
古巣のキティレコード(現・ユニバーサル ミュージック ジャパン)からリリースされたけど。

オリジナルはもちろんボブ・ディラン、
1963年の『The Freewheelin’ Bob Dylan』に登場する。

山口冨士夫と高井麻巳子が、
この曲でゲスト参加している。

フジファブリック – TAIFU

フジファブリック、
メジャー1枚目の『フジファブリック』の中の1曲。

TAIFU

一応、
TAIFU=台風で風が入っているからね。

でも曲の内容は、
何でTAIFUなのかわからない。

奥田民生の『マシマロ』、
みたいなものか?

まあ混乱的歌詞は、
TAIFUみたいではあるが。

曲は志村正彦、
アレンジはフジファブリック。

ユニコーン – 風と太陽

ユニコーン、
2016年の『ゅ 13-14』の中の1曲。

と太陽

作詞・作曲は、
ABEDON。

ちょっとELOっぽいのかな?
好きだからね。

織田信成出演のMVは、
なかなか面白いのだが曲の良さが置いていかれそうになる。

でもまあ、
それがユニコーンなんだけど。

奥田民生 – 風は西から

奥田民生、
2013年のシングル。

は西から

作詞・作曲は、
奥田民生。

地元の広島県に拠点を置く、
マツダ企業広告「Be a driver.」オフィシャルソングとして書き下ろされたもの。

こちらのMVは、
ユニコーンのそれと違って曲の良さをちゃんと引っ張っている。

はっぴいえんど – 風をあつめて

はっぴいえんど、
1971年の『風街ろまん』の中の1曲。

をあつめて

作詞は松本隆、
曲は細野晴臣。

もう50年を越えた曲、
だとは思えないよな。

この曲の元々細野が書いて唄った、
『手紙』というボツにした曲。

その歌詞にあった『風を集めて』、
という言葉を蘇らせたもの。

松本隆が喫茶店のトイレにあった安西冬衛の『春』という詩の一節の落書を見て、
この『手紙』の詞を書き直した。

ただ曲はレコーディングの日になっても完成していなかったので、
大瀧詠一と鈴木茂をスタジオに呼んでいない。

なので松本隆のドラム以外は、
全て細野なのだ。

というわけで…

Nowhere Playlist、
今回は『25 Best Songs About Wind』でした。

もちろん他にもいろんな曲があるけど、
何であの曲がないわけ?ということもあるだろうけど今のボクの好みなんだからこれで良いのだ。

まとめ Play List

Another Nowhere Playlist

Nowhere Playlists
Nowhere Playlist The Best 〇〇 Songs About 〇〇

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