Star Eyes

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Star Eyes

壁のスピーカーからはやはり適度な音量でリラックスしたジャズが流れていた。
かかっていたのは『スター・アイズ』だった。
ピアノ・トリオの端正な演奏だったが、
ピアニストの名前まではわからない。

街とその不確かな壁 P400

この物語の中で音楽が流れる場所は、
今のところ駅の近くの名前を持たない「コーヒーショップ」だけだ。

今回そこで流れているのは、
ジャズのスタンダード『Star Eyes』。

Star eyes, that to me is what your eyes are
Soft as stars in April skies are
Tell me someday you’ll fulfill
Their promise of a thrill

Don Raye/Gene DePaul – Star Eyes

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スター・アイズ 僕にとってそれはきみの瞳
4月の夜空のように柔らかく輝いている
いつの日にかこのワクワクを満たしておくれ…

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1943年公開の映画『I Dood It』で流れている曲で、
Don Raye(ドン・レイ)作詞・Gene DePaul(ジーン・デ・ポール)作曲。

Red Skelton(レッド・スケルトン)と、
Eleanor Powell(エレノア・パウエル)が主演。

監督は、
Vincente Minnelli(ヴィンセント・ミネリ)。

Helen O’Connell(ヘレン・オコンネル)とBob Eberly(ボブ・エバリー)が、
Jimmy Dorsey(ジミー・ドーシー)の楽団をバックに歌っている。

最初にこの曲を吹き込んだのは(リリースじゃあない)、
1943年Stephane Grappelly and His Quartet(ステファン・グラッペリ・カルテット)。

ピアノはGeorge Shearing(ジョージ・シアリング)、
ヴォーカルはBeryl Davis(ベリル・デイビス)。

最初にリリースしたのはジミー・ドーシーだけど、
ヴォーカルは映画とは違ってヘレン・オコンネルじゃあなくてKitty Kallen(キティ・カレン)。

オコンネルはこの映画のあと、
引退しちゃったからね。

My Favorites

物語で流れるこの曲は、
ピアノ・トリオの端正な演奏らしい。

でも、
ピアニストの名前はわからないらしい。

わからないものは、
わからない。

なので、
このあたりでどうでしょう?

まあ、
これならピアニストの名前がわからないなんてことはないだろうけど。

バリー・ハリス、
1960年リリースのアルバム『Barry Harris at the Jazz Workshop』から。

【街とその不確かな壁】で流れる他の音たちはこちら!


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