The Crickets – Not Fade Away
February 21, 1964 3rd Single(UK)
A:Not a Fade Away
(Charles Hardin/Norman Petty)
B:Little by Little
(Nanker Phelge, Phil Spector)
※Released March 6 in the U.S.
※最初は2nd Single(UK)と同じ『I Wanna Be Your Man/Stoned』がリリース。
その後すぐに回収されて『Not a Fade Away/I Wanna Be Your Man』が、
アメリカの1stシングルとしてリリース。
2枚のシングルと1枚のEPがリリースされた後、
ストーンズは3枚目のシングルを出す。
それが、
ザ・クリケッツがオリジナルの『Not Fade Away』だ。
ストーンズの方のB面は『Little by Little』で、
ソングライターのクレジットは『Nanker Phelge, Phil Spector』。
5人のストーンズの他に参加しているのは、
スチュ:ピアノ/フィル・スペクター:マラカス/ジーン・ピットニー:ピアノ。
この曲、
どう考えてもジミー・リードの『Shame, Shame, Shame』なんだけどクレジットにはない。
イギリスでは3rdシングルだったけど、
アメリカではこの曲のシングルが1stシングルになっている。
最初は『I Wanna Be Your Man』がA面で、
B面が『Stoned』というイギリスと同じシングルだったけど回収されたんだよね。
それで『Not Fade Away』がA面で、
B面が『I Wanna Be Your Man』の第2版がリリースされている。
UK Singlesでは3位となりヒット、
US Billboard Hot 100では48位。
オリジナルの曲のクレジットは、
ノーマン・ぺティとチャールズ・ハーディンとなっている。
ノーマン・ぺティは、
バディ・ホリーのレコーディング・エンジニアで最初のマネージャーでもある。
彼がクローヴィスに構えた録音スタジオからは、
多くの曲が生まれている。
チャールズ・ハーディンは、
もちろんバディ・ホリーのこと。
バディ・ホリーの本名は、
チャールズ・ハーディン・ホリーだからね。
ただ、
実質ノーマン・ぺティはこの曲作りには関わっていないという話がある。
この時代は、
著作権料目当てのこうした行為はあちこちであったはずだ。
彼もそういうことをこの曲に限らず、
相手がバディに限らずしていたのでは?という話もある。
更に彼は、
著作権使用料を自分の会社に持ってっちゃていたという話もある。
結局、
バディは彼との契約解消に動くんだけどあの飛行機事故で亡くなってしまう。
その後彼のスタジオに残されたバディのさまざまな音源は、
彼によって1969年までリリースされ続けた。
亡くなってはいるけど、
常に新曲が出るみたいなものだ。
まあお金の件は、
結局どうだったのか?は良くわからないけどバディの死後も儲けたに違いない。
それで、
今回の曲は『Not Fade Away』だった。
これはクリケッツ1957年のシングル『Oh,Boy!』のB面で、
その後アルバム『The “Chirping” Crickets』に収められている。
リズムはボ・ディトリー・ビート、
ハムボーンといわれるジュバ・ダンスのリズム。
ドラマーのジェリー・アリソンは、
そのリズムを段ボール箱で叩いているらしい。
ストーンズを先に聴いているので、
妙に軽い感じがしてしまう。
バディのヴォーカルたギターは素晴らしいんだけど、
コーラスの『Bop-bop-bop-bop』が何とも耳に付く。
聴き慣れればそんなに気にならないし、
却って印象には残るんだけどね。
The Rolling Stones – Not Fade Away
さてストーンズのカヴァーは、
イントロからして良いよね。
キースの12弦アコースティック・ギターが良いし、
コーラスの代わりのハンド・クラップも良い。
ハーモニカを入れているところも良いし、
ビルのベースも跳ねていて良い。
そして、
テンポを速くしているところがまた良いのだ。
ストーンズのヴァージョンは、
他にもいくつかある。
なにしろライヴで、
最も回数を演っているカヴァーがこの曲。
その回数は、
160回。
1963~66年と、
1994~95年の『Voodoo Lounge』ツアーで演奏されている。
先ずは、
1966年『Got Live If You Want It!』から。
1965年イギリス盤EPの『got LIVE if you want it!』には、
収録されていなかった。
次は、
1995年『Stripped』から。
ちょうど『Voodoo Lounge』ツアーの最中、
リスボンのスタジオでレコーディングされたやつ。
オリジナルのようなコーラスが入っているけど、
オリジナルほど耳障りではない。
続いて、
2016年『Totally Stripped』から。
オランダ、
アムステルダム公演のライヴ音源。
これもオリジナルに比べると、
テンポがスロウになっている。
そして、
2018年『Voodoo Lounge Uncut』から。
マイアミ・ジョー・ロビー・スタジアム(現ハードロック・スタジアム)のライブ音源で、
曲が始まる手前からの音が聴ける。
ローズ・ボールで観た時のことが、
鮮やかに蘇る。
その他のカヴァー
これは結構良いんじゃない?
フローレンス&ザ・マシーン。
2011年にリリースされた、
バディ・ホリーのトリビュート・アルバム『Rave On Buddy Holly』から。
ポール・マッカートニーがカヴァーする、
『It’s So Easy!』の次に登場する。
あとはシーナ&ロケッツ、
1997年『@HEART』から。
このアルバムのプロデュースは、
細野晴臣。
というわけで…
今回の曲は、
ザ・クリケッツの『Not Fade Away』。
オリジナルとストーンズのカヴァーを5つのヴァージョンで、
それ以外ではフローレンス&ザ・マシーンとシーナ&ロケッツのカヴァーを。
この曲、
グレイトフル・デッドがライヴでスゴイ回数演っているよね。
音源もさまざまあるんだけど、
正直聴いていて飽きる。
反論はあるだろうけど、
そうなんだから仕方がない。
だから、
ここにも出てこないのだ。
ボクの好みなので、
ご了承下さい。
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