カセット・テープに吹き込む『口笛――「ボギー大佐のマーチ」八小節』

カセット・テープ

ボギー大佐のマーチとクワイ河マーチ

だから僕はカセット・テープを買い込んで、あなたへの手紙を直接吹き込むことにしました。
(口笛――「ボギー大佐のマーチ」八小節)

―村上春樹-カンガルー通信

ここに出てくる『Colonel Bogey March(ボギー大佐のマーチ)』は、
ケネス・ジョゼフ・アルフォードが1914年に作曲した行進曲。

タイトルはゴルフでボギーばかりたたく作曲者の友人のあだ名からとった、
と言う話もあるが本当かどうかは定かではない。

第30回アカデミー賞作品賞受賞作品でもある1957年公開の映画、
『The Bridge on The River Kwai(戦場にかける橋)』で流れる曲がある。

こちらはアルフォードのものをマルコム・アーノルドが映画のテーマ音楽用に編曲した、
『The River Kwai March(クワイ河マーチ)』で一応別物扱いみたいだ。

サル、ゴジラ、チンパンジー…

そういえば、
昔この曲に『サル、ゴジラ、チンパンジー』という歌詞を乗せて唄っていたな。

今はどうなんだろう?
まだそんなふうに唄っていたりするんだろうか?

CMなんかでも替え歌でいろいろ使われていた気がするが、
何のCMだったか?はいまいち記憶にない。

あと日本以外だと、
この曲には『Hitler has only got one ball』という替え歌もある。

全くもって品がない歌詞なんだけど、
第二次世界大戦中のイギリス軍兵士の間で広まったらしいとどこかに書いてあった。

この歌詞にもいろいろとバリエーションがあるみたいだけど、
代表的なものはこんな感じ。

Hitler has only got one ball,
Göring has two but very small,
Himmler is rather sim’lar,
But poor old Goebbels, has no balls, at all.

―Hitler Has Only Got One Ball

内容は…、
まあ訳さなくても何となくわかるでしょ?

あとは、
アメリカの『Comet』がある。

家庭用粉末クレンザー、
『Comet』の有害性を歌にしているやつだね。

Comet—it makes your mouth turn green.
Comet—it tastes like Listerine (or Gasoline or Kerosene)
Comet—it makes you vomit
So eat some Comet and vomit today.

―Comet

他にもあるかもしれないけれど、
このあたりで。

Wilber De Pari – Colonel Bogey March

さて、
曲はいかにも行進曲ですよという『ボギー大佐のマーチ』ではあんまり面白くないからちょっと違うやつで。

聴いていてなかなか楽しいニューオリンズ・ジャズ、
ウィルバー・ド・パリス1960年の『Colonel Bogey March』を聴こう。

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On A Slow Boat To China
村上春樹 『中国行きのスロウ・ボート』 で流れる音楽たち

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