彼女と僕のベストワン
そして二人で総計四十二枚の『謝肉祭』を聴き終えた時点で、彼女のベストワンはアルトゥーロ・ベネディッティ・ミケランジェリの演奏(エンジェル盤)であり、僕のベストワンはアルトゥール・ルビンシュタインの演奏(RCA盤)だった。
村上春樹-一人称単数-謝肉祭(Carnaval)P167
四十二枚の『謝肉祭』を聴いたことは、
もちろんない。
せいぜい十枚くらいだろう、
と思う。
気に入ると、
そればかり聴くからなかなか他のものは聴かないのだ。
あっ、
でも意外にもっとたくさん聴いているかもしれないな。
聴くというより、
他のことをしながら流していたという方が正解かもしれないけど。
だいたい身を入れて、
音楽を聴くことは今となってはもうそんなにはない。
殆ど、
何かをしながら流している感じだ。
いずれにしても、
流しているだけで引っ掛かりのある(思わず聴き入ってしまう)演奏は少ない。
アルトゥーロ・ベネディッティ・ミケランジェリの『謝肉祭』
それで彼女の方が選んだのは、
アルトゥーロ・ベネディッティ・ミケランジェリの演奏。
アルトゥール・ルビンシュタインの『謝肉祭』
そして『僕』の選んだのは、
アルトゥール・ルビンシュタインの演奏だ。
さてどちらがお好み?
ミケランジェリとルビンシュタイン、
果たしてどちらが好みだろうか?
これを機会にいろんな人の『謝肉祭』を聴いてみたが、
確かにこの2つはその中でも良いなと思えるものだった。
それこそどの演奏が好きか?
なんて好みの問題だからね。
ボクはミケランジェリが良いなとなったけど、
これも好みの問題だ。
ルビンシュタインも悪くないけど、
何だか硬い感じがボクにはするのだ。
詳しくもないし、
たくさん聴いてきたわけではないけどまあそういうことだ。
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