70曲目は4枚のレコード
村上春樹『古くて素敵なクラシック・レコードたち』で流れる音たち、
70曲目はチャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」ロ短調 作品74。
作曲されたのは、
1893年。
副題の『悲愴』は弟のモデストの提案によるものとされてきたが、
その後の研究ではチャイコフスキー自身が付けたものと考えられている。
自筆の総譜の表紙に書かれた、
ロシア語の副題『патетическая(パテティーチェスカヤ)』。
これは、
日本語では『熱情』とか『強い感情』という意味。
ただ自筆譜の冒頭に書かれて出版社とのやりとりの中には、
フランス語の『Pathétique(パテティーク)』と出てくる。
これは、
日本語では『悲愴』の意味。
なので日本語では『悲愴』となっているけれど、
それが本当に相応しいのか?疑問も残るがまあ今更ねえ。
曲の構成
この曲は、
4つの楽章から成る。
第1楽章
Adagio-
Allegro non troppo-
Andante-
Moderato mosso-
Andante-Moderato assai-
Allegro vivo-
Andante come prima-
Andante mosso、
序奏付きソナタ形式、
ロ短調
第2楽章
Allegro con grazia
複合三部形式、
ニ長調
第3楽章
Allegro molto vivace
スケルツォと行進曲(A-B-A-B)、
ト長調
第4楽章
Finale. Adagio lamentoso-
Andante-
Andante non tant、
ソナタ形式的な構成を持つ複合三部形式、
ロ短調
エイドリアン・ボールド/ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
Sir Adrian Cedric Boult,
London Philharmonic Orchestra-
Tchaikovsky:
Symphony No.6
‘Pathetique’
in B minor,
Op.74
1959年
指揮:エイドリアン・ボールド
演奏:ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
レナード・バーンスタイン/スタジアム・コンサート交響楽団
Leonard Bernstein,
The Stadium Symphony Orchestra Of New York-
Tchaikovsky:
Symphony No.6
‘Pathetique’
in B minor,
Op.74
1955年
指揮:レナード・バーンスタイン
演奏:スタジアム・コンサート交響楽団
シャルル・ミュンシュ/ボストン交響楽団
Charles Munch,
Boston Symphony Orchestra-
Tchaikovsky:
Symphony No.6
‘Pathetique’
in B minor,
Op.74
1961年
指揮:シャルル・ミュンシュ
演奏:ボストン交響楽団
ハンス・シュミット=イッセルシュテット/ハンブルグ放送管弦楽団
Hans Schmidt-Isserstedt,
Hamburg Radio Symphony Orchestra-
Tchaikovsky:
Symphony No.6
‘Pathetique’
in B minor,
Op.74
1954年
指揮:ハンス・シュミット=イッセルシュテット
演奏:ハンブルグ放送管弦楽団
ピエール・モントゥー/ボストン交響楽団
Pierre Monteux,
Boston Symphony Orchestra-
Tchaikovsky:
Symphony No.6
‘Pathetique’
in B minor,
Op.74
1955年
指揮:ピエール・モントゥー
演奏:ボストン交響楽団
最後にこのヴァージョンのことが出てくるので、
一緒にどうぞ。
というわけで…
今回の村上春樹、
『古くて素敵なクラシック・レコードたち』で流れる音楽。
70曲目は、
チャイコフスキー:交響曲第6番「悲愴」ロ短調 作品74をお届けしました。
コメントしてみる お気軽にどうぞ!