1967(continuation)
Single – We Love You
August 18, 1967 UK Single(Released in the US on September 2.)
1967年の8月には、
新しいシングルがリリースされる。
もちろん、
もうこの頃は普通にオリジナル。
Billboard Hot 100では『We Love You』が50位、
B面の『Dandeloion』が14位になっている。
Album – Their Satanic Majesties Request
November 25, 1967 US 8th Album
December 8,1967 UK 6th Album
Their Satanic Majesties Request
A1:Sing This All Together
A2:Citadel
A3:In Another Land
A4:2000 Man
A5:Sing This All Together (See What Happens)
Hidden track:Cosmic Christmas
B1:She’s a Rainbow
B2:The Lantern
B3:Gomper
B4:2000 Light Years from Home
B5:On with the Show
そしてその後に、
やっと全世界共通の曲が並ぶアルバム『Their Satanic Majesties Request』がリリースされる。
当然、
これも全てオリジナルの曲だ。
Single – In Another Land
December 2,1967 US Single
アルバム『Their Satanic Majesties Request』 から、
シングルがリリース。
Billboard Hot 100では、
87位になっている。
Single – She’s a Rainbow
December 1967 US Single
1968
Single – Jumpin’ Jack Flash
May 24, 1968 UK Single (Released in the US on June 1.)
1968年、
最初のシングルがリリースされる。
Single – Street Fighting Man
August 31, 1968 US Single (Released in the UK on June 25,1971)
A:Street Fighting Man
B:No Expectations(US)
Surprise, Surprise (UK)
更に、
もう1枚のシングル。
『No Expectations』は、
この後にリリースされるアルバム『Beggars Banquet』に収録されている。
Album – Beggars Banquet
December 6, 1968 9th US and 7th UK studio album
A1:Sympathy for the Devil
A2:No Expectations
A3:Dear Doctor
A4:Parachute Woman
A5:Jigsaw Puzzle
B1:Street Fighting Man
B2:Prodigal Son
B3:Stray Cat Blues
B4:Factory Girl
B5:Salt of the Earth
そして、
『Beggars Banquet』がリリースされる。
Robert Wilkins – That’s No Way To Get Along
ここで、
久しぶりに新たなカヴァーが1曲登場する。
タイトルは、
『Prodigal Son』。
ソングライターのクレジットは、
最初はミックとキースになっている。
後に改められたように、
この曲はロバート・ウィルキンスがオリジナル。
ただ、
最初のタイトルは『That’s No Way To Get Along』。
彼がこの曲を初めて吹き込んだのは、
1929年のこと。
その後『Rev. Robert Wilkins』として、
1964年に『Memphis Gospel Singer』というアルバムがリリースされる。
そこではこの曲のタイトルが、
『Prodigal Son』になっていて歌詞も違っている。
ここでは新約聖書『ルカによる福音書15章11節~32節』を、
ほぼ忠実に歌っている。
神のあわれみ深さに関するたとえ話で、
福音書に登場するたとえ話の中でも最もよく知られているものの1つだ。
ちなみにストーンズのバンド名は、
ブライアン・ジョーンズが付けたのは有名な話。
マディ・ウォーターズのレコードの中の1曲、
『Rolling Stone』からだね。
ロバート・ウィルキンスが1928年に初めてレコーディングした時に、
やはり『Rolling Stone』という曲を吹きこんでいる。
ただ、
曲も歌詞も全然違うものだ。
The Rolling Stones – Prodigal Son
ストーンズは1964年のヴァージョンを聴いて
カヴァーしたんだろうか?
このアルバムの中で唯一のカヴァー曲だけど全く浮くこともなく、
まるでオリジナルのように自然に溶け込んでいる。
MSGのライヴでも、
この曲を演っているね。
1970年リリースの『Get Yer Ya-Ya’s Out!’ The Rolling Stones in Concert』では未収録だけど、
40周年記念デラックス・エディションのDisc2で出てくる。
いずれにしても、
この曲はもうストーンズの曲みたいなものだから他のカヴァーはイマイチとなってしまう。
その他のカヴァー
この曲のカヴァーは知っている限り『Prodigal Son』ではなく、
オリジナルの『That’s No Way To Get Along』のものが多い。
オリジナルのカヴァーということなら、
エリック・クラプトンのものがある。
でもやはりストーンズのイメージが強すぎて、
どのカヴァーもあまり聴くことはない。
というわけで…
今回は、
ロバート・ウィルキンスの『Prodigal Son(That’s No Way To Get Along)』 。
本人のオリジナル『That’s No Way To Get Along』、
時を経て吹き込んだ『Prodigal Son』とストーンズのカヴァー。
そして、
クラプトンのヴァージョン。
ところでこの曲の歌詞の元『ルカによる福音書15章11節~32節』の放蕩息子って、
こんな感じの話だ。
また、
イエスは言われた
「ある人に息子が二人いた。弟の方が父親に、
『お父さん、
わたしが頂くことになっている財産の分け前をください』
と言った。
それで、
父親は財産を二人に分けてやった。何日もたたないうちに、
下の息子は全部を金に換えて、
遠い国に旅立ち、
そこで放蕩の限りを尽くして、
財産を無駄遣いしてしまった。何もかも使い果たしたとき、
その地方にひどい飢饉が起こって、
彼は食べるにも困り始めた。それで、
その地方に住むある人のところに身を寄せたところ、
その人は彼を畑にやって豚の世話をさせた。彼は豚の食べるいなご豆を食べてでも腹を満たしたかったが、
食べ物をくれる人はだれもいなかった。そこで、
彼は我に返って言った。
『父のところでは、
あんなに大勢の雇い人に、
有り余るほどパンがあるのに、
わたしはここで飢え死にしそうだ。ここをたち、
父のところに行って言おう。
「お父さん、
わたしは天に対しても、
またお父さんに対しても罪を犯しました。もう息子と呼ばれる資格はありません。
雇い人の一人にしてください」と。』そして、
彼はそこをたち、
父親のもとに行った。
ところが、
まだ遠く離れていたのに、
父親は息子を見つけて、
憐れに思い、
走り寄って首を抱き、
接吻した。息子は言った。
『お父さん、
わたしは天に対しても、
またお父さんに対しても罪を犯しました。
もう息子と呼ばれる資格はありません。』しかし、
父親は僕たちに言った。
『急いでいちばん良い服を持って来て、
この子に着せ、
手に指輪をはめてやり、
足に履物を履かせなさい。それから、
肥えた子牛を連れて来て屠りなさい。
食べて祝おう。この息子は、
死んでいたのに生き返り、
いなくなっていたのに見つかったからだ。』
そして、
祝宴を始めた。ところで、
兄の方は畑にいたが、
家の近くに来ると、
音楽や踊りのざわめきが聞こえてきた。そこで、
僕の一人を呼んで、
これはいったい何事かと尋ねた。僕は言った。
『弟さんが帰って来られました。
無事な姿で迎えたというので、
お父上が肥えた子牛を屠られたのです。』兄は怒って家に入ろうとはせず、
父親が出て来てなだめた。しかし、
兄は父親に言った。
『このとおり、
わたしは何年もお父さんに仕えています。
言いつけに背いたことは一度もありません。
それなのに、
わたしが友達と宴会をするために、
子山羊一匹すらくれなかったではありませんか。ところが、
あなたのあの息子が、
娼婦どもと一緒にあなたの身上を食いつぶして帰って来ると、
肥えた子牛を屠っておやりになる。』すると、
父親は言った。
『子よ、
お前はいつもわたしと一緒にいる。
わたしのものは全部お前のものだ。だが、
ルカによる福音書15章11節~32節
お前のあの弟は死んでいたのに生き返った。
いなくなっていたのに見つかったのだ。
祝宴を開いて楽しみ喜ぶのは当たり前ではないか。』」
兄の言い分は、
ごもっともである。
でも兄は、
父親と一緒にずっといることを素晴らしいことだとは結局思ってなかったわけで。
弟が『雇い主の1人にして下さい」と言う前に、
父親は息子を見つけて抱きしめる。
父親はどんな時でも息子を大事に思っていて、
心から愛してくれているということなんだろう。
そして兄が出て行った弟の為にそこまでするわけ?と父親に言った際には、
お前はいつも一緒に居るでしょ?いることが素晴らしいと思ってないわけ?となる。
更に父親は兄に『あなたの息子は』と言われた際、
『私の息子』とは言わず『お前のあの弟』と返している。
あれこれあっても、
あいつはお前の弟で兄弟なんだからねという感じなのかな。
兄は自分たちで、
父親は神様。
弟は相容れない、
自分たちとは違う奴と言ったところなんだろう。
そうやって読むと、
いろいろと考えさせられる。
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