フォーレのレクイエム
村上春樹『古くて素敵なクラシック・レコードたち』で流れる音たち、
6曲目はフォーレ:レクイエム 二短調 作品48。
フォーレ中期の作品で、
モーツァルトとラヴェルのレクイエムと共に3大レクイエムなんて呼ばたりもする。
初演は1888年の建築家ルスファシェの葬儀のミサで、
フォーレ自身の指揮で行われている。
そのマドレーヌ寺院での第一稿の初演は、
司祭に斬新すぎると叱責されたという話がある。
当時はこの曲は、
『死の恐ろしさが表現されていない』と評されていたようだ。
フォーレ自身には、
『死は苦しみというよりむしろ永遠の至福の喜びに満ちた開放感に他ならない』ということらしい。
なので、
そこには大きな隔たりがあるのだ。
ミサには用いられなくても、
この曲はフォーレの作品の中では最も演奏機会が多いものになっている。
構成
曲の構成は7つにわかれていて、
こんな感じ。
曲の構成は7つに分かれていて、
こんな感じ。
第1曲
Introït et Kyrie
(イントロイトゥスとキリエ:入祭唱とキリエ)
二短調
第2曲
Offertoire
(オッフェルトリウム:奉納唱)
ロ短調
第3曲
Sanctus
(サンクトゥス:聖なるかな)
変ホ長調
第4曲
Pie Jesu
(ピエ・イェズ:慈愛深いイエスよ)
変ロ長調
第5曲
Agnus Dei
(アニュス・デイ:神の小羊)
へ長調
第6曲
Libera me
(リベラ・メ:我を救いたまえ)
二短調
第7曲
In Paradisum
(イン・パラディスム:楽園へ)
ニ長調
ここでは、
6枚のレコードが紹介されている。
アンドレ・クリュイタンス(1962年)
André Cluytens-
Fauré:
Requiem in D Minor, Op.48
1962年
指揮:アンドレ・クリュイタンス
演奏:パリ音楽院管弦楽団
合唱:エリザベト・ブラッスール合唱団
オルガン:アンリエット・ピュイグ=ロジェ
ソプラノ:ビクトリア・デ・ロス・アンヘレス
バリトン:ディートリヒ・フィッシャー=ディースカウ
アンドレ・クリュイタンス(1950年)
André Cluytens-
Fauré:
Requiem in D Minor, Op.48
1950年
指揮:アンドレ・クリュイタンス
演奏:サン・トゥスタッシュ管弦楽団
合唱:トゥスタッシュ 合唱団
オルガン:モーリス・デュリュフレ
ソプラノ:マーサ・アンジェリッシ
バリトン:ルイス・ノゲラ
ナディア・ブーランジェ
この本に出てくるのは、
Nadia Boulanger-
Fauré:
Requiem in D Minor, Op.48
1948年
指揮:ナディア・ブーランジェ
オルガン:モーリス・デュルフレ
ソプラノ:ジゼル・ペイロン
バリトン:ドーダ・コンラート
ただSpotifyでは音源が見つからないので、
代わりにこちら。
1962年
指揮:ナディア・ブーランジェ
演奏:ニューヨーク・フィルハーモニック
合唱:コラール・アート・ソサエティ
オルガン:ヴァーノン・デ・タール
ソプラノ:レリ・グリスト
バリトン:ドナルド・グラム
デイヴィッド・ウィルコックス
David Willcocks-
Fauré:
Requiem in D Minor, Op.48
1967年
指揮:デイヴィッド・ウィルコックス
演奏:ニュー・フィルハーモニア管弦楽団
合唱:ケンブリッジ・キングス・カレッジ合唱団
オルガン:ジョン・ウェルス
ボーイ・ソプラノ:ロバート・チルコット
バリトン:ジョン・キャロル・カース
エミール・マルタン
Émile Martin-
Fauré:
Requiem in D Minor, Op.48
1965年
指揮:エミール・マルタン
演奏:サン・トゥスタッシュ管弦楽団
合唱:サン・トゥスタッシュ 合唱団
オルガン:ジャン・ギユー
ソプラノ:アン・マリー・ブランザ
バリトン:ピエール・モレ
エルネスト・アンセルメ
Ernest Ansermet-
Fauré:
Requiem in D Minor, Op.48
1955年
指揮:エルネスト・アンセルメ
演奏:スイス・ロマンド管弦楽団
合唱:トゥール・ド・ペイルス合唱団
オルガン:エリック・シュミット
ソプラノ:シュザンヌ・ダンコ
バリトン:ジェラール・スゼー
というわけで…
今回の村上春樹、
『古くて素敵なクラシック・レコードたち』で流れる音楽。
6曲目の今回は、
フォーレ:レクイエム 二短調 作品48をお届けしました。
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