Down The Road A Piece

点と点

Will Bradley Trio – Down The Road A Piece

A1:Everybody Needs Somebody To Love
  (Solomon Burke/ Jerry Wexler/Bert Russell)
A2:Down Home Girl 
  (Jerry Lieber/Arthur Butler)
A3:You Can’t Catch Me
  (Chuck Berry)
A4:Time Is On My Side
  (Norman Meade)
A5:What A Shame
  (Mick Jagger/ Keith Richard)
A6:Grown Up Wrong
  (Mick Jagger/Keith Richard) 
B1:Down The Road Apiece 
  (Don Raye)
B2:Under The Boardwalk
  (Arthur Resnick/Kenny Young)
B3:I Can’t Be Satisfied
  (McKinley Morganfield)
B4:Pain In My Heart
  (Naomi Neville)
B5:Off The Hook
  (Mick Jagger/Keith Richard)
B6:Susie Q
  (Eleanor Broadwater/ Dale Hawkins/Stan Lewis)

さて、
ストーンズがUK2ndアルバム『The Rolling Stones No. 2』でカヴァーした曲の4曲目。

今回の曲は、
エイモス・ミルバーンの『Down The Road A Piece』。

とは言え、
この曲のオリジナルは1940年にウィル・ブラッドリー・トリオがリリースしたシングル。

唄っているのは、
ジャズ・ドラマーでもあるレイ・マッキンリー。

そして、
トロンボーン奏者でもあるウィル・ブラッドリー。

歌詞の中には、
人の名前が出てくる。

The drummer man’s a guy they call Eight Beat Mack.
And you remember Doc and ol’ Beat Me Daddy Slack.

Down The Road A Piece

先ず『Eight Beat Mack』は、
レイ・マッキンリー。

そして『Doc』は、
ジャズ・ベーシストのドク・ゴールドバーグ。

それと『Daddy Slack』は、
ジャズ・ピアニストのフレディ・スラック。

要はこの曲を演っている、
トリオの面々のこと。

曲をつくったのは、
アンドリューズ・シスターズの曲で知られるドン・レイだ。

Amos Milburn – Down The Road A Piece

その後、
エイモスが1946年にこの曲をカヴァーした時はこの歌詞を変えている。

さっき出てきた、
『You remember Doc and old Beat Me Daddy Slack』のところ。

ここを、
『You remember me doggin’ old Beat me Daddy Slack』に変えている。

まあ、
大して違わないんだけど。

更にカヴァーする毎に、
いろんな人がちょっとした変更を加えていく。

The Rolling Stones – Down The Road A Piece

チャック・ベリーも、
もちろん変えている。

The drummer man’s a cat they call Kickin’ McCoy.
I know you remember that rubber-legged boy.

Down The Road A Piece

それで、
1965年のストーンズのカヴァーはこのチャック・ベリー歌詞を使っている。

アレンジも、
こっちに近いのかな。

ただ『Kickin’ McCoy』のところは『Charlie McCoy』で、
これはチャーリー・ワッツのチャーリーなんだろう。

そして、
いつもの『On Air』にも入っている。

その他のカヴァー

先ずはチャック・ベリー、
1960年のリリース。

いかにも彼が好みそうな曲。
というかどう考えても影響を受けただろう。

同じチャック・ベリーの歌詞を使っているのが、
ストーンズより早い1964年のマンフレッド・マン。

これがまた、
なかなかカッコイイのだ。

ちょっと遡って、
忘れちゃいけないエラ・メエ・モース1947年のヴァージョン。

彼女のものも歌詞が違って『You remember Doc and old Beat Me Daddy Slack』が、
『Sam and Spider-Finger Jack』になっている。

というわけで…

今回はドン・レイがつくって最初にウィル・ブラッドリー・トリオが吹き込みリリ-スした、
『Down The Road A Piece』。

オリジナルとエイモス・ミルバーン、
そしてストーンズの2ヴァージョン。

更にチャック・ベリーとマンフレッド・マン、
そして エラ・メエ・モースのヴァージョン。

タイトルの『Down The Road A Piece』の『Down The Road』は、
『この道を行った先のところに』と言う意味で使われているんだろうけど他の意味もある。

例えば、
『これから先』と言う意味だね。

スティーブ・ジョブズのスピーチに出てくるフレーズで、
こんなのがある。

Because believing the dots will connect down the road,
it gives you confidence to follow your heart;
even it leads you off the well-worn path.
And that will make all the difference.

Steve Jobs

点と点がこれから先つながると信じると、
迷うことなく自分の心に従って生きられる。

たとえ人並みの人生から外れたとしても、
自信を持って進むことができる。

このことでやがて、
大きな違いが生まれる。

2005年6月12日
米国スタンフォード大学の卒業式で行ったあまりにも有名なスピーチだ。

ところで、
ジョン・ウェイン主演の『ハタリ(Hatari!)』っていう1962年の映画があった。

その中で流れるヘンリー・マンシーニの曲『Baby Elephant Walk』って、
実はこの『Down The Road A Piece』を思い出してつくられたらしい。

まあ本人が、
何かのインタヴューかなにかで語っていたんだからそうなんだろう。

他のストーンズのカヴァーはこちら!

The Rolling Stones
The Rolling Stones

おまけ

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