90曲目は3枚のレコード
村上春樹『古くて素敵なクラシック・レコードたち』で流れる音楽、
90曲目ベルク:弦楽四重奏のための「抒情組曲」。
アルバン・ベルクが、
1925年から1926年にかけて十二音技法を用いて作曲した最初の大曲がこの弦楽四重奏曲。
初演は1927年、
ウィーンでコーリッシュ弦楽四重奏団によって行われた。
弦楽合奏版の初演は1929年、
ベルリンでホーレンシュタインによって行われている。
全曲が、
いくつかの数を用いて構築されている。
ハンナ・フックス(Hanna Fuchs)の頭文字の音HとFとアルバン・ベルク(Alban Berg)の頭文字の音AとB、
更にハンナを象徴する数「10」とベルクを象徴する数「23」。
ハンナ・フックスは、
フランツ・ヴェルフェルの姉。
この曲は、
そのハンナとの不倫の恋が主題となっている。
曲の構成
この曲は、
6つの楽章から成る。
第1楽章
llegretto gioviale
十二音技法
二部形式
第2楽章
Andante amoroso
無調
ロンド形式
第3楽章
Allegro misterioso
三部形式
第4楽章
Adagio appassionato
無調
第3楽章のトリオの展開
第5楽章
Presto delirando-
Tenebroso
2つのトリオを持つスケルツォ
第6楽章
Largo desolato
十二音技法
ジュリアード弦楽四重奏団
Juilliard String Quartet-
Alban Berg:
Lyric Suite
1962年
演奏:ジュリアード弦楽四重奏団
アルバン・ベルク四重奏団
Alban Berg Quartett-
Alban Berg:
Lyric Suite
1974年
演奏:アルバン・ベルク四重奏団
ロバート・クラフト/コロンビア交響楽団
Robert Craft,
Columbia Symphony Orchestra-
Alban Berg:
Three Movements From The “Lyric Suite”
1961年
指揮:ロバート・クラフト
演奏:コロンビア交響楽団
フォーゲル弦楽四重奏団
CDもので、
フォーゲルSQのものが紹介されているが見つからず。
ヘルベルト・フォン・カラヤン/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
Herbert von Karajan,
Berlin Philharmonic-
Alban Berg:
Three Orchestra Pieces,
Op.6
(New Version From 1929)
1974年
指揮:ヘルベルト・フォン・カラヤン
演奏:ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団
というわけで…
今回の村上春樹、
『古くて素敵なクラシック・レコードたち』で流れる音楽。
90曲目は、
ベルク:弦楽四重奏のための「抒情組曲」をお届けしました。
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