The Who-Armenia City In The Sky
時々、突然、何の前触れもなく、唐突に、
グルグルグルグルと頭の中で流れる曲がある。
Earworm(耳の虫)Music、
今回はザ・フー。
先ずは、
『Armenia City In The Sky』。
まさに、
Armenia City In The Sky
The Who Armenia City in the Sky
Armenia City In The Sky
の部分がグルグルと脳内リピートされることが、
ごくたまにだけれどある。
The Who Sell Out
この曲は1967年リリース、
ザ・フー最初のコンセプト・アルバム。
ボクのかなり好きなアルバム『The Who Sell Out』のオープニングで、
レイディオ・ロンドンのジングルに続いて流れてくる。
最初はピート・タウンゼントの曲なんだろうって思ったけれど、
サンダークラップ・ニューマンのジョン・”スピーディ”・キーンの曲なんだよね。
このバンドには、
15歳のジミー・マカロックがギターで参加している。
ピート・タウンゼントがプロデュースした、
1969年の『Something in the Air』は全英1位になった。
海賊ラジオ局
ちなみにこのアルバムは曲の合間にジングルやCMソングを挟んで、
海賊ラジオ局の放送のように形作られている。
イギリスで海賊ラジオが始まったのは1963年のことで、
それまでは民放放送は皆無で国営放送(BBC)だけ。
BBCでポップ・ミュージックは殆ど流れることなく、
イギリスの若者は他国の雑音交じりのラジオで聴いていた時代。
当然若者たちはポップ・ミュージックが聴きたい、
そうなるとその欲求に対するサービスが生まれる。
それが海賊ラジオ局で、
同じようにオランダ沖からヨーロッパに放送を行っていたラジオ・ヴェロニカをヒントにスタート。
ここのアルバムがリリースされたのは、
政府が法律を改正して取り締まり一掃に乗り出した頃。
そしてBBCがFMラジオ局『BBCラジオ1』を開設、
ポップス中心の番組で海賊ラジオ局の人気DJを起用した頃なのだ。
今みたいに簡単に音楽がいくらでも手に入る世の中からは考えられないけれど、
きっとみんな海賊ラジオ局に熱狂していたんだろうね。
そんな海賊ラジオ局へのトリビュートともいうべきこのアルバムは、
やはりザ・フーの多様性を持った曲の数々があってこそ成立している。
そういえば今年の4月、
このアルバムの112曲入りスーパー・デラックス・エディションがリリースされるみたいだね。
まあ112曲入りと言われても、
あのアルバムはもうあれで完結しているからさほど興味は感じないんだけどね。
The Who-Who Are You
そしてもう1曲は、
1978年にシングルでリリースされた『Who Are You』。
キース・ムーンが参加している最後のアルバム、
『Who Are You』のタイトル・チューンでもある。
この曲は長いこと法的に争っていた印税問題や版権問題が片付いた頃、
酒の失敗をした実話に基づいたものだ。
泥酔していたピート・タウンゼントは、
同じ店に居合わせたセックス・ピストルズのスティーヴ・ジョーンズとポール・クックに説教。
店を出ると写真に撮ろうとした記者と喧嘩をして、
気付いたら若い警察官に起こされたというエピソード。
彼らのドキュメンタリー映画『The Kids Are Alright』の中で、
この曲のレコーディング風景が出てくる。
実際のレコーディングの後のものなので別バージョンの演奏が聴けるし、
仲良さそうな雰囲気がなんだかとても良いんだよね。
ただこの後キース・ムーンが亡くなってしまうことを考えながら観てしまうので、
楽しくもあり悲しくもある。
この曲の歌詞は元々のものと一部差し換えられているんだけど、
今回は差し換えられる前のやつ。
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