87曲目は5枚のレコード
村上春樹『古くて素敵なクラシック・レコードたち』で流れる音楽、
87曲目はチャイコフスキー:幻想序曲「ロメオとジュリエット」。
チャイコフスキー、
1869年の作品。
翌年1870年にモスクワで、
ニコライ・ルビンシテインの指揮で初演が行われている。
当時ロシア音楽界で実権を握っていたのは、
ロシア5人組。
- ミリイ・バラキレフ
- ツェーザリ・キュイ
- モデスト・ムソルグスキー
- アレクサンドル・ボロディン
- ニコライ・リムスキー=コルサコフ
その代表格のミリイ・バラキレフに進められて作曲したのが、
この曲。
音楽院を卒業してから4年後、
チャイコフスキー29歳の頃の作品で初期の傑作と言って良いと思う。
シェイクスピアの戯曲、
『Romeo and Juliet(ロミオとジュリエット)』を題材として作曲した演奏会用序曲。
チャイコフスキーの幻想序曲は、
他に2曲ある。
1873年作曲の幻想序曲『The Tempest(テンペスト)』作品18と、
1888年作曲の幻想序曲『Hamlet(ハムレット)』作品67a。
これら3曲共に、
シェイクスピアの戯曲を題材にしている。
曲の構成
序曲だから、
別に楽章があるわけでもないがいくつかに分かれている。
1 修道僧ロレンス
2 両家の争い
3 ロメオとジュリエットの愛
4 クライマックス二人の死
小澤征爾/サンフランシスコ交響楽団
Seiji Ozawa,
San Francisco Symphony-
Tchaikovsky:
Romeo and Juliet,
TH42,
ČW39
1972年
指揮:小澤征爾
演奏:サンフランシスコ交響楽団
シャルル・ミュンシュ/ボストン交響楽団
Charles Munch,
Boston Symphony Orchestra-
Tchaikovsky:
Romeo and Juliet,
TH42,
ČW39
1956年
指揮:シャルル・ミュンシュ
演奏:ボストン交響楽団
アンタル・ドラティ/ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
Antal Dorati,
London Philharmonic Orchestra-
Tchaikovsky:
Romeo and Juliet,
TH42,
ČW39
1961年
指揮:アンタル・ドラティ
演奏:ロンドン・フィルハーモニー管弦楽団
ヘルベルト・フォン・カラヤン/ウィーンフィルハーモニー管弦楽団
Herbert von Karajan,
Vienna Philharmonic Orchestra-
Tchaikovsky:
Romeo and Juliet,
TH42,
ČW39
1961年
指揮:ヘルベルト・フォン・カラヤン
演奏:ウィーンフィルハーモニー管弦楽団
イゴーリ・マルケヴィッチ/フィルハーモニア管弦楽団
Igor Markevitch,
Philharmonia Orchestra-
Tchaikovsky:
Romeo and Juliet,
TH42,
ČW39
1960年
指揮:イゴーリ・マルケヴィッチ
演奏:フィルハーモニア管弦楽
というわけで…
今回の村上春樹、
『古くて素敵なクラシック・レコードたち』で流れる音楽。
87曲目は、
チャイコフスキー:幻想序曲「ロメオとジュリエット」をお届けしました。
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