80曲目は5枚のレコード
村上春樹『古くて素敵なクラシック・レコードたち』で流れる音楽、
80曲目はチャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番 変ロ短調 作品23。
ロシアオリンピック/パラリンピック委員会選手団の表彰式で、
国歌が流せない代わりにこの曲が使われていたのは記憶に新しい。
この曲はクラシック音楽にもかかわらず、
唯一ビルボードのポップ・アルバム・チャートで1位になったりもしている。
この時に1位になっている盤は、
三枚目に出てくるクライバーン/コンドラシンのもの。
ヴァン・クライバーンは、
第1回チャイコフスキー国際コンクールで優勝している。
アメリカ人がソ連で1位を獲得したという快挙が、
影響を与えたことは間違いがないだろう。
チャイコフスキーはこの曲をモスクワ音楽院院長ニコライ・ルビンシテインを初演者と考え、
彼に献呈しようと作曲したけどこき下ろされてしまったエピソードは有名。
結局、
ハンス・フォン・ビューローに献呈されて初演も行っている。
曲の構成
この曲は、
3つの楽章から成る。
第1楽章
Allegro ma non troppo e maestoso-
allegro con spirito
4分の3拍子-
4分の4拍子
変ロ短調-
変ロ長調
ソナタ形式
第2楽章
Andantino semplice-
prestissimo-
quasi andante
8分の6拍子
変ニ長調-ヘ長調
三部形式
第3楽章
Allegro con fuoco
4分の3拍子
変ロ短調-変ロ長調
ロンド形式
ウラジミール・アシュケナージ/ロリン・マゼール
Vladimir Ashkenazy,
Lorin Maazel,
London Symphony Orchestra-
Tchaikovsky:
Piano Concerto No.1
in B♭ minor,
Op.23
1963年
ピアノ:ウラジミール・アシュケナージ
指揮:ロリン・マゼール
演奏:ロンドン交響楽団
ジョン・オグドン/ジョン・バルビローリ
John Ogdon,
John Barbirolli,
Philharmonia Orchestra-
Tchaikovsky:
Piano Concerto No.1
in B♭ minor,
Op.23
1962年
ピアノ:ジョン・オグドン
指揮:ジョン・バルビローリ
演奏:フィルハーモニア管弦楽団
ヴァン・クライバーン/キリル・コンドラシン
Van Cliburn,
Kirill Kondrashin,
RCA Victor Symphony Orchestra-
Tchaikovsky:
Piano Concerto No.1
in B♭ minor,
Op.23
1958年
ピアノ:ヴァン・クライバーン
指揮:キリル・コンドラシン
演奏:RCA交響楽団
というわけで…
今回の村上春樹、
『古くて素敵なクラシック・レコードたち』で流れる音楽。
80曲目は、
チャイコフスキー:ピアノ協奏曲第1番 変ロ短調 作品23をお届けしました。
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