シューマンの交響曲
村上春樹『古くて素敵なクラシック・レコードたち』、
2曲目はシューマン:交響曲第2番 ハ長調 作品61。
シューマンの交響曲は、
全部で4つある。
交響曲第1番 変ロ長調 作品38 “春”
Sinfonie Nr. 1 B-Dur op. 38 “Frühling”
交響曲第2番 ハ長調 作品61
交響曲第3番 変ホ長調 作品97 “ライン”
Sinfonie Nr. 3 Es-Dur op. 97 “Rheinische”
交響曲第4番 ニ短調 作品120
その中で、
この2番は実際には3番目につくられたものだ。
現在の4番となっているものが本来は2番目のもので、
1番がつくられた1841年に一度発表されている。
ただあまり評判がよろしくなく、
1度引っ込めて10年後に改訂して発表されたので4番になっている。
それで、
3番目だけど繰り上がって第2番になったのがこの曲。
こちらは1844年に着手されて、
翌年に完成している。
この1844年といえば、
シューマンがドレスデンに移った年。
不眠や憂鬱に悩まされて転移したものの、
この作品は中断したりしながら何とか完成させている。
最終楽章を自分を取り戻しながらつくり、
完成と共に健康も取り戻したようだ。
この第4楽章は、
そういった取り戻し感みたいなものが感じられる。
そんなことを考えながら聴くと、
この曲もまた違った印象を持つ。
ちなみに初演は1846年でメンデルスゾーン指揮、
ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団だった。
曲の構成
第1楽章
序奏付きのソナタ形式
ソステヌート アッサイ-アレグロ、
マ・ノン・トロッポ
ハ長調
6/4-3/4拍子
第2楽章
3部形式
スケルツォ、
アレグロ・ヴィヴァーチ
ハ長調
2/4拍子
第3楽章
ロンド形式
アダージョ エスプレッシーヴ
ハ短調
2/4拍子
第4楽章
展開部なしソナタ形式
アレグロ モルト ヴィヴァーチェ
ハ長調
2/2拍子
それで、
本ではこの曲のレコードは5枚紹介されている。
ジョージ・セル(1952)
George Szell-
Schumann:
Symphony No.2 in C Major, Op.61
1952年
指揮:ジョージ・セル
演奏:クリーブランド管弦楽団
ジョージ・セル(1960)
George Szell-
Schumann:
Symphony No.2 in C Major, Op.61
1960年
指揮:ジョージ・セル
演奏:クリーブランド管弦楽団
フランツ・コンヴィチュニー
Franz Konwitschny-
Schumann:
Symphony No.2 in C Major, Op.61
1960年
指揮:フランツ・コンヴィチュニー
演奏:ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団
レナード・バーンスタイン
Leonard Bernstein-
Schumann:
Symphony No.2 in C Major, Op.61
1960年
指揮:レナード・バーンスタイン
演奏:ニューヨーク・フィルハーモニック
ポール・パレ―
Paul Paray-
Schumann:
Symphony No.2 in C Major, Op.61
1965年
指揮:ポール・パレ―
演奏:デトロイト交響楽団
というわけで…
今回の村上春樹、
『古くて素敵なクラシック・レコードたち』で流れる音楽。
2曲目は、
シューマンの交響曲第2番 ハ長調 作品61をお届けしました。
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