モーツァルトのピアノ協奏曲
村上春樹『古くて素敵なクラシック・レコードたち』3曲目は、
モーツァルト:ピアノ協奏曲第25番 ハ長調 K.503。
モーツァルトのピアノ協奏曲は、
一応全部で27曲ある。
ただそれ以外にも、
断片的なものや差し替え用のものや草案と考えられるものなどがいくつかある。
ハ短調の24番を受けたこの25番は、
ハ長調だ。
まるで24番の暗闇の中から、
微かに光が刺すが如く始まる。
書かれたのは1786年、
1784年から量産された一連のピアノ協奏曲のある意味最後を飾る作品。
この後は、
散発的に26番『戴冠式』と27番が書かれるだけだ。
この曲は、
調性や力強さなどの類似から『ジュピター協奏曲』と呼ばれることもある。
曲の構成
第1楽章
ソナタ形式
アレグロ マエストーソ
ハ長調
4/4拍子
第2楽章
ソナタ形式
アンダンテ
ヘ長調
3/4拍子
第3楽章
ロンド形式
アレグレット
ハ長調
2/4拍子
独奏楽器や独唱者がオーケストラの伴奏を伴わずに自由に即興的な演奏・歌唱をする部分、
カデンツァ。
第1楽章のそれは、
モーツァルト自身のものは残されていない。
あと、
第2/第3楽章にカデンツァはない。
本に出てくるこの曲のレコードは、
全部で4枚。
カール・ゼーマン / フリッツ・レーマン
Carl Seemann-
Mozart:
Concerto pour piano No.25 in C Major, K.503
1952年
ピアノ:カール・ゼーマン
指揮:フリッツ・レーマン
演奏:ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団
ダニエル・バレンボイム / オットー・クレンペラー
Daniel Barenboim-
Mozart:
Piano Concerto No.25 in C Major, K.503
1968年
ピアノ:ダニエル・バレンボイム
指揮:オットー・クレンペラー
演奏:ニュー・フィルハーモニア管弦楽団
フリードリヒ・グルダ / クラウディオ・アバド
Friedrich Gulda-
Mozart:
Piano Concerto No.25 in C Major, K.503
1975年
ピアノ:フリードリヒ・グルダ
指揮:クラウディオ・アバド
演奏:ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団
マリア・ベライア
Murray Perahia-
Mozart:
Concerto No.25 in C Major for Piano and Orchestra, K.503
1982年
ピアノ/指揮:マリア・ベライア
演奏:イギリス室内管弦楽団
というわけで…
今回の村上春樹、
『古くて素敵なクラシック・レコードたち』で流れる音楽。
3曲目は、
モーツァルト:ピアノ協奏曲第25番 ハ長調 K.503 をお届けしました。
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