The Beatles: For No One
1966年8月5日リリース、
7作目のイギリス盤公式オリジナル・アルバム『Revolver』収録。
実質、
ポールの曲。
ジョンとジョージは、
レコーディングに参加していない。
ジョンが、
珍しく褒めている。
One of my favourites of his.
―John Lennon All We Are Saying, David Sheff
A nice piece of work.
彼の作品の中でもボクのお気に入りのひとつ
素晴らしい作品だよ
この曲はスイス滞在中、
バスルームで書かれた。
I was in Switzerland on my first skiing holiday.
―Paul McCartney Anthology
I’d done a bit of skiing in Help!
and quite liked it,
so I went back and ended up in a little bathroom
in a Swiss chalet writing ‘For No One’.
初めてのスキー休暇でスイスにいたんだ
ヘルプ!で少しスキーをしたんだけどすごく気に入ったからね
それで戻って結局スイスのシャレーの小さなバスルームで‘For No One‘を書いたんだ
この曲の中では、
ポールの弾くクラヴィコードと共にフレンチ・ホルンが効果的に使われている。
Occasionally we’d have an idea for some new kind of instrumentation, particularly for solos…
―Paul McCartney Anthology
On ‘For No One’
I was interested in the French horn,
because it was an instrument I’d always loved from when I was a kid.
It’s a beautiful sound,
so I went to George Martin and said,
‘How can we go about this?’
And he said,
‘Well, let me get the very finest.’
時々特にソロ用に何か新しい種類の楽器を使うというアイデアが浮かぶことがあったんだ…
‘For No One‘ではフレンチホルンに興味があった
子供の頃からずっと好きだった楽器だった
とても美しい音色だからね
ジョージ・マーティンのところに行って‘どうすればいいかな‘って訊くと
彼は‘そうだな最高のものを手に入れよう‘と言ってくれたよ
そしてフィルハーモニア管弦楽団のホルン奏者、
アラン・シビルが参加して見事なソロを吹いている。
ちなみに彼は『A Day In The Life』の、
オーケストラのクレッシェンドにも参加している。
Variation
Paul McCartney: For No One
1984年リリース、
5枚目のソロ・スタジオ・アルバム『Give My Regards to Broad Street』収録。
ここでは、
弦楽4重奏を加えている
Chastity Brown: For No One
何回か出てきている『Minnesota Beatle Project』、
その『Vol. 4』に収録。
チャスティティ・ブラウンのカヴァーは、
なかなか揺さぶられるものがある。
Diana Krall: For No One
ダイアナ・クラール、
2009年『Quiet Nights (Int’l iTunes)』収録。
オーケストラをバックに唄うこのカヴァー、
とても美しい。
anonymass: For No One
anonymous(匿名)とmass(集まり)を混ぜた造語、
anonymass2003年の『opus 01』収録。
アノニマスは日本のユニットなんだけど、
かなり良い出来で独特の空気感が心地良い。
終わったかと思ったら、
1分強の空白があって再び音が鳴り出す。
Rickie Lee Jones: For No One
リッキー・リー・ジョーンズ、
2000年のアルバム『It’s Like This』収録。
間奏のブルース・ブロディのオルガンが、
印象的で効果的。
ピアノは、
ジョー・ジャクソン。
おまけ: It’s Like This
このアルバム、
全曲カヴァーでなかなかステキな内容になっているので全曲聴いておきたい。
Show Biz Kids
スティーリー・ダン、
1973年のシングル。
書いたのは、
ドナルド・フェイゲンとウォルター・ベッカー。
同年リリース、
アルバム『Countdown to Ecstasy』に収録。
カヴァーでは、
ピアノとバック・ヴォ―カルがジョー・ジャクソン。
Track | Title | Written by |
A | Show Biz Kids | W. Becker, D. Fagen |
B | Razor Boy | W. Becker, D. Fagen |
Trouble Man
マーヴィン・ゲイ、
1972年のシングル。
書いたのは、
ゲイ自身。
同じく自身の『Don’t Mess With Mr “T”』をB面に、
A面でリリース。
Track | Title | Written by |
A | Trouble Man | Marvin Gaye |
B | Don’t Mess With Mr “T” | Marvin Gaye |
Smile
書いたのは、
チャーリー・チャップリン / ジェフリー・パーソンズ / ジョン・ターナーチャール。
元々は、
チャップリン1936年の映画『Modern Times』の挿入曲。
歌詞付きを最初に吹き込んだのは、
ナット・キング・コール。
ジミー・ロジャースとアル・フィールズが書いた『It’s Crazy』をB面に、
A面でリリース。
Track | Title | Written by |
A | Smile | Chaplin, Turner, Parsons |
B | It’s Crazy | Jimmie Rogers, Al Fields |
The Low Spark of High Heeled Boys
トラフィック、
1971年のアルバム『The Low Spark of High Heeled Boys』のタイトル曲。
書いたのは、
ジム・キャパルディとスティーヴ・ウィンウッド。
曲が長くシングルにはならなかったけど、
ラジオでは頻繁にオンエアされていた。
カヴァ―のピアノは、
ベン・フォールズ。
On the Street Where You Live
ヴィック・ダモーン、
1956年のシングル。
書いたのは、
フレデリック・ロウとアラン・ジェイ・ラーナー。
カール・シグマン / アンリ・コンテ / ポール・デュランドが書いた『We All Need Love』をB面に、
A面でリリース。
カヴァーでは、
バック・ヴォーカルでベン・フォールズとダン・ヒックスとタージ・マハルが参加。
Track | Title | Written by |
A | On the Street Where You Live | Lerner, Loewe |
B | We All Need Love | Sigman, Contet, Durand |
I Can’t Get Started
1936年のレビュー『Ziegfeld Follies of 1936』での、
ボブ・ホープとイブ・アーデンが最初のパフォーマンス。
書いたのは、
ヴァーノン・デュークとアイラ・ガーシュイン。
最初に吹き込んだのは、
ハル・ケンプと彼のオーケストラでヴォーカルはスキニー・エニス。
同じくデュークとガーシュインが書いた『That Moment Of Moments』をB面に、
A面でリリース。
Track | Title | Written by |
A | I Can’t Get Started | Ira Gershwin, Vernon Duke |
B | That Moment Of Moments | Ira Gershwin, Vernon Duke |
Lazy River
1931年、
ホーギー・カーマイケルのシングル。
書いたのは、
カーマイケルとシドニー・アロディン。
ビリー・スマイスとアート・ギルハムが書いた『Just Forget』をB面に、
A面でリリース。
Track | Title | Written by |
A | Lazy River | Hoagy Carmichael, Sidney Arodin |
B | Just Forget | Billy Smythe, Art Gillham |
Someone To Watch Over Me
元々は、
1926年のミュージカル『Oh, Kay!』のために書かれたもの。
書いたのは、
ジョージ・ガーシュイン / アイラ・ガーシュイン / ハワード・ディーツ。
クレジットには、
ディーツの名前はない。
最初のリリースは、
出演していたガートルード・ローレンスのシングル。
同じくガーシュインが書いた『Do, Do, Do』をA面に、
1927年にB面でリリース。
Track | Title | Written by |
A | Do, Do, Do | Ira Gershwin, George Gershwin |
B | Someone To Watch Over Me | Ira Gershwin, George Gershwin |
Cycles
フランク・シナトラ、
1968年のシングル。
書いたのは、
ゲイル・コールドウェル。
ベルト・ケンプフェルト / カール・シグマン / ハーバート・レーバインが書いた、
『My Way Of Life』をA面にB面でリリース。
Track | Title | Written by |
A | My Way Of Life | Kaempfert, Rehbein, Sigman |
B | Cycles | Gayle Caldwell |
One Hand, One Heart
元々はレナード・バーンスタインが作曲、
スティーヴン・ソンドハイムが作詞。
アーサー・ローレンツ脚本、
ミュージカル『West Side Story』の楽曲。
ラリー・カートとキャロル・ローレンスが唄い、
1957年のアルバム『West Side Story』に収録。
ジョーンズのカヴァーでは、
ジョー・ジャクソンがピアノとヴォーカルで参加している。
For No One 関連 Playlist
最後は、
For No One 関連 Playlist。
33曲、
1時間54分。
01 The Beatles: For No One(Orignal Release)
02 The Beatles: For No One(Take 10 – Backing track)
03 Paul McCartney: For No One
04 Chastity Brown: For No One
05 Diana Krall: For No One
06 anonymass: For No One
07 Rickie Lee Jones: For No One
08 Rickie Lee Jones: Show Biz Kids
09 Steely Dan: Show Biz Kids
10 Steely Dan: Razor Boy
11 Rickie Lee Jones: Trouble Man
12 Marvin Gaye: Trouble Man
13 Marvin Gaye: Don’t Mess With Mr “T”
14 Rickie Lee Jones: Smile
15 Nat King Cole: Smile
16 Rickie Lee Jones: The Low Spark of High Heeled Boys
17 Traffic: The Low Spark of High Heeled Boys
18 Rickie Lee Jones: On the Street Where You Live
19 Vic Damone: On the Street Where You Live
20 Vic Damone: We All Need Love
21 Rickie Lee Jones: I Can’t Get Started
22 Hal Kemp and His Orchestra with Skinny Ennis: I Can’t Get Started
23 Rickie Lee Jones: Lazy River
24 Hoagy Carmichael: Lazy River
25 Hoagy Carmichael: Just Forget
26 Rickie Lee Jones: Someone To Watch Over Me
27 Gertrude Lawrence: Someone To Watch Over Me
28 Gertrude Lawrence: Do, Do, Do
29 Rickie Lee Jones: Cycles
30 Frank Sinatra: Cycles
31 Frank Sinatra: My Way Of Life
32 Rickie Lee Jones: One Hand, One Heart
33 Larry Kert & Carol Lawrence:One Hand, One Heart
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