The Cookies – Chains
さて、
ビートルズのカヴァーしたオリジナルや他のカヴァーを追ってみよう!シリーズ。
今回の曲は、
1962年にザ・クッキーズがリリースした『Chains』。
ホーン・セクションが、
良い感じで鳴っている。
実はこの曲、
最初はクッキーズではなくてエヴァリー・ブラザースがレコーディングしている。
聴くと、
そんなに悪くないんだけどね。
どういうわけか、
そのヴァージョンは結局リリースさずクッキーズのものが発売されたみたいだ。
エヴァリー・ブラザースのヴァージョンが陽の目を見たのは、
1984年のアルバム『Nice Guys』でのこと。
ところで、
この曲の邦題は『愛のくさり』。
歌詞の最後のところが『Chains, chains of love Chains of love Chains of love』だから、
直訳すれば確かにそうなんだけどまあ何とも言えない。
それでこの曲をつくったのは、
あのキャロル・キングと夫のジェリー・ゴフィン。
この頃、
キャロル・キングは旦那とコンビで作詞・作曲で成功していたわけだね。
キャロル・キングが『Tapestry』をリリースするのは、
まだまだ先のことだ。
ところでクッキーズは、
R&Bのガール・グループ。
この女の子たちはいろんなグループ名で、
いろんなレーべルで曲をリリースしているんだよね。
ザ・シンデレラズとかザ・パラダイスとか、
ザ・ハニー・ビーズとかザ・ステッピング・ストーンズとかね。
このガール・グループの曲を選ぶあたりが、
ストーンズとは大きく異なるところだよね。
どちらが良いとか悪いとかはないけれど、
ある意味ビートルズの方が選曲の幅が広いというか雑食という感じだ。
そこがまた面白いし、
飽きないところでもあるのだろう。
The Beatles – Chains
そのビートルズのカヴァー、
ここではジョージがリード・ヴォーカルをとっている。
ジョージのヴォーカルが声も含めて改めて聴くと意外に良いんだけれど、
そこに加わるジョンとポールのコーラスもまた良いのだ。
イントロのハーモニカは、
ジョンが吹いている。
オリジナルには入ってないんだけど、
これが結構効いている。
こういうところのセンスは、
やはり素晴らしいものがある。
オリジナルを先に聴くとこれをカヴァーするわけ?となるんだけど、
この頃のリヴァプール・バンドのカバー曲としては結構人気だったみたい。
これもBBCのラジオ番組の為に、
別で吹きこまれたヴァージョンがある。
ただこちらは、
ハーモニカが入っていない。
ただそれだけの違いなんだけど、
それが結構大きな違いになっている。
他のカヴァー
カヴァーというか、
本当のオリジナルと言った方が正しいのかもしれない。
キャロル・キングが唄う、
『Chains』がある。
1980年リリースのアルバム、
『Pearls』に入っている曲。
このアルバムは、
キャロル・キングとジェリー・ゴフィンの曲をセルフ・カヴァーしている。
そのラインナップを見ると、
なかなかな曲が並んでいる。
その中の1曲がこれなんだけど、
さすがつくった本人だねという感じで良いのだ。
案外つくった本人が唄ったりすると、
???となるものもあるからね。
これはそんなことは全くなくて、
クッキーズやビートルズにも負けない良さがある。
ちなみにこの曲のことを、
彼女自身が語っている。
The original image was, you know, that old street corner music, you know, three people standing there and just doing it in harmony which we do in concert sometimes.
Carole King
『元々この曲のイメージは古い街角の音楽、
3人がそこに立ってただハモるっていう。
私達も時々コンサートでやるけどね。』
という感じか。
というわけで…
今回のビートルズがカヴァーした曲は、
1962年にクッキーズがリリースした『Chains』。
つくったのは、
キャロル・キングとジェリー・ゴフィン夫妻。
オリジナルと、
ビートルズのカヴァー2ヴァージョン。
更に、
キャロル・キングのヴァージョン。
そういえば、
セルフ・カバーってあるよね?
あれって、
和製英語なんだね。
自分の曲を、
再びレコーディングするってやつはリメイクか。
他の人に提供した曲を、
自分で唄うってやつがセルフ・カヴァーなのかな?
今では、
もう少し範囲が広くて曖昧になっている言葉なのかもしれないけど。
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