Birthday

birthday

The Beatles: Birthday

1968年11月22日リリース、
イギリス盤10作目のオリジナル・アルバム『The Beatles』の収録曲。

We thought, ‘Why not make something up?’
So we got a riff going and arranged it around this riff.
We said, ‘We’ll go to there for a few bars, then we’ll do this for a few bars.’
We added some lyrics,
then we got the friends who were there to join in on the chorus.
So that is 50-50 John and me,
made up on the spot and recorded all on the same evening. 

―Paul McCartney Many Years From Now, Barry Miles

我々は何かでっちあげてみようとおもったのさ
それでリフを思いついてそのリフを中心にアレンジしたんだ
数小節はあそこに行ってそれから数小節はこれをやろうという感じ
歌詞をいくつか加えてそこにいた友人たちにコーラスに参加してもらった
つまりジョンとボクが50対50でその場で作り上げて同じ夜にすべて録音したんだ

彼らはTVで放送されるロックンロール・ムービー、
1956年『The Girl Can’t Help it(女はそれを我慢できない)』を観るために早めにセッションを開始。

ベーシック・トラックを20テイク吹き込んで1度中断、
全員でポールの自宅に行って映画鑑賞となる。

Variation

Birthday Variation
  • The Beatles
    Original release
  • The Beatles 50th Anniversary Edition
    Take 2 / instrumental backing track

おまけ1 The Girl Can’t Help it

わざわざセッションを中断してまでみんなが観たかったこの映画は、
フランク・タシュリン監督の作品でジェーン・マンスフィールドが主演。

リトル・リチャードやエディ・コクラン、
ジーン・ヴィンセントなど初期のロックンロール・スターたちがカメオ出演している。

16歳のジョンも15歳のポールも、
この映画を観て影響を受けている。

映画で流れる音楽は、
こんな感じ。

Little Richard: The Girl Can’t Help It

この映画の主題歌は、
1956年リトル・リチャードのシングル。

書いたのは、
ボビー・トゥループ。

ロバート・ブラックウェルとマッキンリー・ミレットが書いた『All Around the World』をB面に、
A面でリリース。

Billboard Top 100 Singles Chartでは、
最高位47位。

元々は、
ファッツ・ドミノが吹き込むはずだったらしい。

TrackTitleWritten by
AThe Girl Can’t Help It Bobby Troup
BAll Around the WorldBlackwell, Millet
us Label: Specialty Catalogue: 591 Date: Nov 1956

Nino Tempo: Tempo’s Tempo

ニノ・テンポ『Tempo’s Tempo』は、
UKでシングルでリリースされている。

書いたのは、
テンポ自身。

同じくテンポが書いたB面『June’s Blues』と共に、
A面でリリース。

ちなみにテンポはジョンのアルバム、
1975年の『Rock ‘n’ Roll』でサックスで参加していたりする。

TrackTitleWritten by
ATempo’s Tempo Tempo
BJune’s BluesTempo
uk Label: London Catalogue: HLU 8387 Date: Apr 1957

Johnny Olenn: I Ain’t Gonna Cry No More / My Idea Of Love

ジョニー・オレン『My Idea Of Love』と『I Ain’t Gonna Cry No More』は、
オレン自身が書いた曲。

1957年『I Ain’t Gonna Cry No More』がA面、
B面が『My Idea Of Love』でリリースされている。

TrackTitleWritten by
AI Ain’t Gonna Cry No MoreOlenn
BMy Idea Of LoveOlenn
uk Label: London Catalogue: HLU 8388 Date: Apr 1957

Little Richard: Ready Teddy

リトル・リチャード『Ready Teddy』は、
1956年のシングル。

書いたのは、
ジョン・マラスカルコとロバート・ブラックウェル

同じ2人が書いた『Rip It Up』をA面に、
B面でリリースされている。

TrackTitleWritten by
ARip It UpBlackwell, Marascalco
BReady TeddyMarascalco, Blackwell
uk Label: London Catalogue: HLO 8336 Date: Nov 1956

Little Richard: She’s Got It

リトル・リチャード『She’s Got It』は、
1956年のシングル。

書いたのは、
ジョン・マラスカルコとリトル・リチャード。

UKだと、
既に出てきている『The Girl Can’t Help It』のB面でリリース。

USだとマラスカルコとメイベル・ジャクソンが書いた『Heeby-Jeebies』をB面に、
A面でリリースされている。

TrackTitleWritten by
AHeeby-Jeebies Jackson, Marascalco
BShe’s Got ItPenniman, Marascalco
us Label: Specialty Catalogue: 584 Date: Oct 1956

Eddie Fontaine: Cool It Baby

エディ・フォンテイン『Cool It Baby』は、
1956年のシングル。

書いたのは、
キャロル・コーツとライオネル・ニューマン。

アラン・ロバーツとドリス・フィッシャーが書いた『Into Each Life Some Rain Must Fall』をB面に、
A面でリリース。

TrackTitleWritten by
ACool It BabyL. Newman, C. Coates
BInto Each Life Some Rain Must FallA. Roberts, D. Fisher
uk Label: Brunswick Catalogue: 05624 Date: Dec 1956

The Chuckles: Cinnamon Sinner

テディー・ランダッツォが参加した、
スリー・チャックルズ。

ここに出てくる『Cinnamon Sinner』は、
サントラのみに収録されている曲。

Abbey Lincoln: Spread The Word

この映画でデビューした、
アビーリンカーン

ここに出てくる『Spread The Word』は、
前出の『Cinnamon Sinner』同様サントラのみの収録曲。

Julie London: Cry Me A River

ジュリー・ロンドンの『Cry Me A River』は、
1956年のシングル。

元々は、
1955年の映画『Pete Kelly’s Blues』のために書かれた曲。

書いたのは、
アーサー・ハミルトン。

エラ・フィッツジェラルドが歌うために書かれたけれど、
映画からは削除されてロンドンが唄ってヒットした曲。

ジョージ・ガーシュインが書いた『S’wonderful』をB面に、
A面でリリース。

TrackTitleWritten by
ACry Me A RiverArthur Hamilton
BS’wonderfulGeorge Gershwin
uk Label: London Catalogue: HLU 8240 Date: Feb 1956

Gene Vincent: Be-Bop-A-Lula

ジーン・ヴィンセント&ヒズ・ブルー・キャップス、
1956年『Be-Bop-A-Lula』。

書いたのは、
クレジット上ではジーン・ヴィンセントとシェリフ・テックス・デイヴィスの共作になっている。

ただ、
ヴィンセントと同じ海軍病院に入院していたドナルド・グレイヴスが関与したといわれている。

ジャック・ローズが書いた『Woman Love』が最初はA面だったけど、
アメリカのラジオ局で人気を得られずイギリスBBCでも放送禁止になったため差し替えられている。

TrackTitleWritten by
ABe-Bop-A-LulaSheriff Tex Davis, Gene Vincent
BWoman LoveJack Rhodes
uk Label: Capitol Catalogue: CL 14599 Date: Jun 1956

Eddie Cochran: Twenty Flight Rock

エディ・コクランの『Twenty Flight Rock』は、
1957年のシングル。

書いたのは、
コクランとネッド・フェアチャイルド。

コクランとジェリー・ケープハートが書いた『Dark Lonely Street』をB面に、
A面でリリース。

この曲はポールがジョンに初めて会った時に、
歌って聴かせた曲としても有名だ。

右利き用ギターを逆さにして弾きこなし、
歌も完璧に唄ってみせた。

歌詞を完全に覚えていることに、
ジョンは感心したらしい。

TrackTitleWritten by
ATwenty Flight RockFairchild, Cochran
BDark Lonely StreetCochran, Capehart
uk Label: London Catalogue: HLU 8386 Date: Apr 1957

Ray Anthony: Rock Around The Rockpile / The Girl Can’t Help It / Ev’ Rytime / Big Band Boogie

レイ・アンソニー『Rock Around The Rockpile』は、
1956年のEPに収録されている。

書いたのは、
ボビー・トゥループ。

唄っているのは、
メッド・フローリー 。

映画で使われているのは、
エドモンド・オブライエンが唄う違うヴァージョン。

このEPには、
映画で流れた曲が4曲入っている。

同じくトゥループが書いた『The Girl Can’t Help It』も、
映画では違うヴァージョンが最後に短いけど流れる。

EPの方は、
やはりメッド・フローリーが唄っている。

ジェーン・マンスフィールドが唄う『Ev’ Rytime』は、
実際はスー・レイニーが吹き替えている。

そして『Big Band Boogie』は、
ドン・シンプソンが唄っている。

TrackTitleWritten by
A1Rock Around The Rock PileFairchild, Cochran
A2Big Band BoogieCochran, Capehart
B1Ev’ Rytime
B2The Girl Can’t Help It
uk Label: Capitol Catalogue: EAP 1-823 Date: 1956

The Treniers: Rockin’ Is Our Business

ザ・トレニアーズ『Rockin’ Is Our Business』は、
1953年のシングル。

書いたのは、
クロード・トレニエとクリフ・トレニエ。

S. アンリ / G. ハー / G. ジルボーが書いた『Sugar-Doo』をB面に、
A面でリリース。

これも、
映画ヴァージョンとは違うもの。

TrackTitleWritten by
ARockin’ Is Our Bizness Jackson, Marascalco
BShe’s Got ItPenniman, Marascalco
us Label: OKeh Catalogue: 4-6960 Date: 1953

Fats Domino: Blue Monday

ファッツ・ドミノの『Blue Monday』は、
1957年のシングル。

書いたのは、
デイヴ・バーソロミュー。

コイ・ポー / アール・ハッチ / ジミー・グリア / ピンキー・トムリンが書いた、
B面『What’s The Reason I’m Not Pleasing You』と共にA面でリリース。

TrackTitleWritten by
ABlue MondayBartholomew, Domino
BWhat’s The Reason I’m Not Pleasing YouTomlin, Hatch, Poe, Grier
uk Label: London Catalogue: HLP 8377 Date: Feb 1957

元々この曲は、
1955年にスマイリー・ルイスが最初にリリースしたインスト曲をドミノがカヴァーしたもの。

TrackTitleWritten by
ABlue Monday D. Bartholomew
BDown The RoadS. Lewis, D. Bartholomew
us Label: Imperial Catalogue: 45-5268 Date: Jan 1954

The Platters: You’ll Never, Never Know

ザ・プラターズ『You’ll Never, Never Know』は、
1956年のシングル。

書いたのは、
ジーン・マイルズ / ポール・ロビ / トニー・ウィリアムズ。

ロバート・メリンが書いた『It Isn’t Right』をB面に、
A面でリリース。

TrackTitleWritten by
AYou’ll Never, Never KnowBartholomew, Domino
BIt Isn’t RightTomlin, Hatch, Poe, Grier
uk Label: London Catalogue: HLP 8377 Date: Feb 1957

Paul Weller: Birthday

といった曲が流れていた『The Girl Can’t Help it』をみんなで観て、
またスタジオに戻って朝の5時までかかって『Birthday』は完成する。

そんなこの曲のカヴァーで最初に思い浮かぶのは、
ポール・ウェラーがポール70歳の誕生日にシングルとしてリリース。

2012年6月18日、
1日限定のDL販売だった。

ただBサイドやレア音源をセレクトした2003年の『Fly On The Wall』に続くコンピ企画、
2002年-2021年のレア音源全31曲収録した『Will Of The People』に収録されている。

なんだかんだ言って好きだからね、
カッコいいとなってしまう。

Larry White: Birthday

2016年、
ラリー・ホワイト『Songs of the Beatles (The L.W. Edition)』の収録曲。

この人、
正直知らない人なんだけどなかなか面白いカヴァーなので。

このアルバム、
丸々ビートルズのカヴァーなんだけどこれ以外はそんなに惹かれない。

Bird Mancini: Birthday

バード・マンシーニ、
この男女デュオもよく知らないけどカヴァーは良い感じ。

2010年、
『Across Their Universe (Lowbudget Records Does The Songs Of The Beatles)』収録曲。

あまり知らない人たちのカヴァーが並ぶんだけど、
このバード・マンシーニはもう1トラック収録されているのでそちらも。

Birthday 関連 Playlist

では最後に、
Birthday 関連プレイリストを。

43曲、
1時間45分。

01 The Beatles: Birthday
02 The Beatles: Birthday(Take 2 / instrumental backing track)
03 Little Richard: The Girl Can’t Help It
04 Little Richard: All Around the World
05 Nino Tempo: Tempo’s Tempo
06 Nino Tempo: June’s Blues
07 Johnny Olenn: My Idea Of Love
08 Johnny Olenn: I Ain’t Gonna Cry No More
09 Little Richard: Ready Teddy
10 Little Richard: Rip It Up
11 Little Richard: She’s Got It
12 Little Richard: Heeby-Jeebies
13 Eddie Fontaine: Cool It Baby
14 Eddie Fontaine: Into Each Life Some Rain Must Fall
15 The Chuckles: Cinnamon Sinner
16 Abbey Lincoln: Spread The Word
17 Julie London: Cry Me A River
18 Julie London: S’wonderful
19 Gene Vincent: Be-Bop-A-Lula
20 Gene Vincent: Woman Love
21 Eddie Cochran: Twenty Flight Rock(1956)
22 Eddie Cochran: Twenty Flight Rock(1957)
23 Eddie Cochran: Dark Lonely Street
24 Ray Anthony: Rock Around The Rockpile(Movie Soundtrack Version)
25 Ray Anthony: Rock Around The Rockpile(Single Version)
26 Ray Anthony: The Girl Can’t Help It(Single Version)
27 Ray Anthony: The Girl Can’t Help It(Closing Credit)
28 Ray Anthony: Ev’ Rytime
29 Ray Anthony: Big Band Boogie
30 The Treniers: Rockin’ Is Our Bizness(Movie Soundtrack Version)
31 The Treniers: Rockin’ Is Our Bizness(Single Version)
32 The Treniers: Sugar-Doo
33 Fats Domino: Blue Monday
34 Fats Domino: What’s The Reason I’m Not Pleasing You
35 Smiley Lewis: Blue Monday
36 Smiley Lewis: Down The Road
37 The Platters: You’ll Never, Never Know
38 The Platters: It Isn’t Right
39 Paul Weller: Birthday
40 Larry White: Birthday
41 Bird Mancini: Birthday
42 Bird Mancini: Don’t Let Me Down
43 The Beatles: Don’t Let Me Down

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The Best Beatles Covers Title begins with "A-Z(still in progress)"
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