The Beatles: Can’t Buy Me Love
1964年7月10日リリース、
3枚目のイギリス盤公式オリジナル・アルバム『A Hard Day’s Night』の収録曲。
そして、
6枚目の英国オリジナル・シングルでもある。
書いたのは、
実質ポール。
実質ジョンが書いたB面『You Can’t Do That』と共に、
A面でリリース。
Billboard Hot 100ではA面は1位、
B面は最高位48位。
UK Singles Chartでも、
A面は1位になっている。
この曲はBillboard Hot 100で1位になっただけではなくて、
27位初登場の翌週(要は2Wで)にはシングル3曲連続となる1位になった曲でもある。
1964年4月4日のチャートではこの曲を先頭に、
トップ5のポジションを独占。
2位が『Twist and Shout』で3位が『She Loves You』、
4位が『I Wanna Hold Your Hand』で5位が『Please Please Me』。
‘Can’t Buy Me Love’ is my attempt to write a bluesy mode.
―Paul McCartney Many Years From Now, Barry Miles
The idea behind it was that all these material possessions are all very well
but they won’t buy me what I really want.
It was a very hooky song.
Ella Fitzgerald later did a version of it which I was very honoured by.
‘Can’t Buy Me Love‘はブルージーな曲を書こうとした試みなんだ
背後にあるのは物質的所有物はどれも素晴らしいけれど
それでは自分が本当に欲しいものは買えないというもので
とてもキャッチーな曲だね
後にエラ・フィッツジェラルドがこの曲を歌ってくれてとても光栄に思ったよ
Variation
Ella Fitzgerald: Can’t Buy Me Love
ポールが光栄に思ったという、
エラ・フィッツジェラルドのカヴァーは1964年『Hello, Dolly!』の収録曲。
既に『A Hard Days Night』の時に、
おまけで出てきているけど。
ロンドンで吹き込まれたもので、
指揮はジョニー・スペンス。
その後リチャード・ロジャースが書いた『The Sweetest Sounds』をB面に、
A面でシングル・カットされている。
UK Singles Chartでは、
最高位34位。
Track | Title | Written by |
A | Can’t Buy Me Love | Lennon, McCartney |
B | The Sweetest Sounds | Rodgers |
おまけ Ella Fitzgerald: Hello, Dolly!
このアルバムの収録曲は『Pete Kelly’s Blues』を除いて、
全てオリジナルがある。
せっかくなので、
収録曲とオリジナルも聴いておきたい。
Hello, Dolly!
オリジナルは、
ルイ・アームストロング。
書いたのは、
ジェリー・ハーマン。
1964年のアルバム『Hello, Dolly!』のタイトル・トラックで、
シングルでもリリースされている。
リー・アダムスとチャールズ・ストラウス『A Lot Of Livin’ To Do』をB面に、
A面でリリースされている。
ちなみにB面の曲は、
1960年のブロードウェイ・ミュージカル『Bye Bye Birdie』で唄われた曲。
こちらの最初はオリジナル・ブロードウェイ・キャスト、
ディック・ゴーティエとスーザン・ワトソンとティーンエイジャーズ。
Track | Title | Written by |
A | Hello, Dolly! | Jerry Herman |
B | A Lot Of Livin’ To Do | Lee Adams, Charles Strouse |
この曲は、
ビートルズの14週間連続で3曲連続のチャート・トップ・ヒット記録に終止符を打った曲でもある。
People
オリジナルは、
バーブラ・ストライサンド。
1964年、
ブロードウェイ・ミュージカル『Funny Girl』で唄われた曲。
書いたのは、
ボブ・メリルとジュール・スタイン。
同じく挿入歌でチャップリンとのデュエット曲『You Are Woman, I Am Man』のソロバージョン、
同じく2人が書いた『I Am Woman』と共にリリースされている。
Track | Title | Written by |
A | I Am Woman | J. Styne, B. Merrill |
B | People | J. Styne, B. Merrill |
The Sweetest Sounds
オリジナルは、
ダイアン・キャロルとリチャード・カイリー。
書いたのは、
リチャード・ロジャース。
1962年、
ブロードウェイ・ミュージカル『No Strings』の為に書かれたもの。
Miss Otis Regrets
1934年10月3日、
ロンドンのサヴォイ劇場で開幕したレヴュー『Hi Diddle Diddle』で唄われたのが始まり。
唄ったのは、
ダグラス・ビング。
書いたのは、
コール・ポーター。
My Man
アンドレ・ピカールとフランシス・カルコ、
1920年公開の戯曲『Mon Homme』のための曲。
にアルベール・ウィルメッツとジャック・シャルル、
モーリス・イヴァンが書いたシャンソン。
最初に舞台で唄ったのもリリースしたのも、
1920年のミスタンゲット。
もちろんフランス語で、
これを1921年にチャニング・ポロックが英語で詞を付けファニー・ブライスが吹き込んでいる。
How High the Moon
1940年ブロードウェイ・レビュー『Two for the Show』で、
初めてアルフレッド・ドレイクとフランシス・コムストックが唄っている。
書いたのは、
ナンシー・ハミルトンとモーガン・ルイス。
最初にリリースしたのは、
1940年のベニー・グッドマン楽団。
唄っているのは、
ヘレン・フォレスト。
ビックレー・ライヒナーとヨゼフ・マイロウが書いた『The Fable Of The Rose』と共に、
B面でリリースされている。
Track | Title | Written by |
A | The Fable Of The Rose | Reichner, Myrow |
B | How High the Moon | Hamilton, Lewis |
Volare
通称『Volare』は正式には『Nel blu, dipinto di blu』で、
英語だと『In the blue that is painted blue』。
イタリアのシンガー・ソングライターのドメニコ・モドゥーニョが、
フランコ・ミリアッチとイタリア語の歌詞を書いて自身で最初に録音した曲。
1958年にモドゥーニョが書いた『Mariti In Citta』と共に
A面でシングル・リリース。
Track | Title | Written by |
A | Nel Blu Dipinto Di Blu (Volaré) | F. Migliacci, Domenico Modugno |
B | Mariti In Citta | Domenico Modugno |
The Thrill Is Gone
1931年、
ブロードウェイ・レビュー『George White’s Scandals』の為に書かれた曲。
ルディ・ヴァリーが、
エヴェレット・マーシャルと舞台で最初に唄った。
同じ年にヴァレーがコネチカット・ヤンキースと共に、
最初に吹き込んでいる。
書いたのは、
レイ・ヘンダーソンとリュー・ブラウン。
同じくヘンダーソンとブラウンが書いた『My Song』と共に、
B面でリリースされている。
Track | Title | Written by |
A | The Thrill Is Gone | Lew Brown, Ray Henderson |
B | My Song | Lew Brown, Ray Henderson |
Memories of You
1930年のブロードウェイ・ショー『Lew Leslie’s Blackbirds』で、
ミント・ケイトが最初に唄ったもの。
書いたのは、
アンディ・ラザフとユービー・ブレイク。
最初にリリースしたのは、
1930年エセル・ウォーターズ。
同じく、
ラザフとブレイクが書いた『You’re Lucky To Me』と共にリリース。
Track | Title | Written by |
A | You’re Lucky To Me | Andy Razaf, Eubie Blake |
B | Memories of You | Andy Razaf, Eubie Blake |
Lullaby of the Leaves
最初に吹き込んだのは、
エイドリアン・シューベルト楽団。
唄っているのは、
ハロルド・ヴァン・エンバーグ。
書いたのは、
バーニス・ペトケレとジョー・ヤング。
エンバーグ楽団の『(I’m Still Without A Sweetheart) With Summer Coming On』をB面に、
A面でリリースされている。
Track | Title | Written by |
A | You’re Lucky To Me | Andy Razaf, Eubie Blake |
B | Memories of You | Andy Razaf, Eubie Blake |
Can’t Buy Me Love 関連 Playlist
最後に、
Can’t Buy Me Love 関連 Playlist。
32曲、
1時間39分。
01 The Beatles: Can’t Buy Me Love(A Hard Day’s Night)
02 The Beatles: Can’t Buy Me Love(The Beatles Anthology 1)
03 The Beatles: Can’t Buy Me Love(Live at the BBC)
04 The Beatles: Can’t Buy Me Love(Live At The Hollywood Bowl)
05 Ella Fitzgerald: Can’t Buy Me Love
06 Ella Fitzgerald: Hello, Dolly!
07 Louis Armstrong: Hello, Dolly!
08 Louis Armstrong: A Lot Of Livin’ To Do
09 Dick Gautier, Watson, Teenagers: A Lot Of Livin’ To Do
10 Ella Fitzgerald: People
11 Barbra Streisand: People
12 Charles Chaplin, Barbra Streisand: You Are Woman, I Am Man
13 Ella Fitzgerald: The Sweetest Sounds
14 Diahann Carroll, Richard KileThe Sweetest Sounds
15 Ella Fitzgerald: Miss Otis Regrets
16 Douglas Byng: Miss Otis Regrets
17 Ella Fitzgerald: My Man
18 Mistinguett: Mon homme
19 Fanny Brice: My Man
20 Ella Fitzgerald: How High the Moon
21 Benny Goodman & His Orchestra: How High the Moon
22 Benny Goodman & His Orchestra: The Fable Of The Rose
23 Ella Fitzgerald: Volare
24 Domenico Modugno: Nel Blu Dipinto Di Blu (Volaré)
25 Domenico Modugno: Mariti In Citta
26 Ella Fitzgerald: The Thrill Is Gone
27 Rudy Vallée and His Connecticut Yankees: The Thrill Is Gone
28 Rudy Vallée and His Connecticut Yankees: My Song
29 Ella Fitzgerald: Memories of You
30 Ethel Waters: Memories of You
31 Ethel Waters: You’re Lucky To Me
32 Ella Fitzgerald: Lullaby of the Leaves
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