ファルセット・ボイスの甘いソウル・バラード

ジューク・ボックスは最後のレコードを流し始める。ファルセット・ボイスの甘いソウル・バラードだった。村上春樹【1973年のピンボール】で流れる音楽たち、曲名もアーティスト名も何も出てこない。ただ『ファルセット・ボイスの甘いソウル・バラード』だ。

マッカーサー・パーク

ジューク・ボックスがカチリと音を立てて、レコードを「マッカーサー・パーク」にかえる。村上春樹【1973年のピンボール】で流れる音楽たち、今回は『マッカーサー・パーク』。誰が唄っているものなのか?は出てこないけど、リチャード・ハリスのものだろう。

ウェイン・ニュートン

鼠は五曲選んでカウンターに戻り、ビールのつづきを飲んだ。スピーカーからウェイン・ニュートンの古いメロディが流れ出す。村上春樹【1973年のピンボール】で流れる音楽たち-ウェイン・ニュートン。曲名は出てこないが『Danke Schoen』かな。

オールド・ブラック・ジョー

もっとも暮れ始めた午後六時の無人の墓場に「オールド・ブラック・ジョー」のメロディーが流れる光景はちょっとした見ものだった。今回の村上春樹【1973年のピンボール】で流れる音楽たちは、スティーブン・フォスターの『Old Black Joe』。

ビートルズ ラバー・ソウル

一人が席を立ってレコードをかけた。ビートルズの「ラバー・ソウル」だった。「こんなレコード買った覚えないぜ。」僕は驚いて叫んだ。今回の村上春樹【1973年のピンボール】で流れる音楽たちは、ビートルズの1965年の『Rubber Soul』。

ヘンデル – レコーダー・ソナタ

彼女はレコード棚からヘンデルの「レコーダー・ソナタ」をひっぱり出してプレーヤーに載せ、針を下ろした。何年も昔のバレンタイン・デーに僕のガール・フレンドがプレゼントしてくれたレコードだ。今回村上春樹【1973年のピンボール】で流れるのはヘンデル。

チャーリー・パーカー – ジャスト・フレンズ

僕は窓を閉め、カセット・テープでチャーリー・パーカーの『ジャスト・フレンズ』を聴きながら、『渡り鳥はいつ眠る?』という項を訳し始めた。今回の村上春樹【1973年のピンボール】で流れる音楽たちは、チャーリー・パーカー - ジャスト・フレンズ。

スタン・ゲッツ – ジャンピング・ウィズ・シンフォニィ・シッド

「ジャンピング・ウィズ・シンフォニィ・シッド」のゲッツのソロをテープにあわせて全部口笛で吹いてしまうと気分はずっと良くなった。今回の村上春樹【1973年のピンボール】で流れる音楽たちはスタン・ゲッツのジャンピング・ウィズ・シンフォニィ・シッド。

モーツァルト

週に一度、土曜日の夜、二人は会った。そして日曜日には鼠は漠然とした気持ちで一日を過ごし、彼女はモーツァルトを弾いた。…村上春樹【1973年のピンボール】で流れる音楽たち。今回は彼女が弾いていた楽器であるヴィオラが活躍するモーツァルトの曲を。

艶歌

車内の空気はヒーターと煙草でムッとして、カー・ラジオは古い艶歌をがなり立てていた。はね上げ式の方向指示器くらい古くさい歌だった。…村上春樹【1973年のピンボール】で流れる音楽たち、今回は『艶歌』。ただ曲は全くわからない。1960年前後か。
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